誠司
由紀、今日の放課後話があるんだ
誠司
教室で待っていてくれないか?
由紀
幼馴染からの頼みだしいいよー
由紀
じゃあ3-A教室前で待ってるね
誠司
おう
誠司
あれ?教室内にいないな?
誠司
ここ3-A教室であってるよな?
誠司
おーい、どこに行ったー?
誠司
まさか帰っちゃったのか?
由紀
ばあ!
誠司
うわっ!
由紀
隠れてました!(^-^)v
誠司
隠れてたのな
誠司
帰ったのかと思ってビックリしたわ
由紀
そんなことするわけないじゃん
由紀
誠司からの頼みなんだよー
誠司
全くよぉ
誠司
誠司
あのさ
由紀
うん、何?
誠司
付き合ってくれないか?
由紀
え?
由紀
買い物に?
誠司
いや、そんな古典的なギャグはいらないから
誠司
一緒に買い物したりさ、デートしたりする関係にならないか?
誠司
って意味
由紀
いいよ(アッサリ)
誠司
予想以上にアッサリとした返事だな
由紀
というか私たちまだ付き合ってなかったんだね
由紀
一緒にいること多いしもう付き合ってたのかと思ってたよ
誠司
俺もそう思ってたけど、キチンと言葉にしておきたいと思ってたな
由紀
まぁ、これで私たち付き合えたってことだし、これからはずっと一緒に居られるね^_^
誠司
あぁ
誠司
さっそく今度の土曜日デート行こうぜ
誠司
あそこの遊園地、新しいアトラクション出来たらしいんだ
由紀
お、いいね
由紀
行こう行こう是非行こう
誠司
なら昼11時に駅前集合な
由紀
おけおけー
由紀
楽しみにしとくね
誠司
おう
由紀
次あれ乗ろう!
由紀
いや、やっぱりあっちも楽しそう
由紀
いや、あの新しいの最初いっちゃおう!
誠司
すまん、絶叫系は何故か苦手なんだ
誠司
高いところや、早く動くものが苦手なわけじゃないんだけど何故か
由紀
えー(ㆀ˘・з・˘) 私は絶叫系好きだけどなぁ
由紀
まぁ、誠司は小学生の頃にジェットコースターに乗って起きたとあるトラウマがあるもんね
誠司
ん?そんなことあったっけか?
由紀
あ、覚えてないんだったね
由紀
なんでもないや、忘れて
由紀
じゃあ乗ってくるから待っててねー
誠司
おう
由紀
由紀
人も少ないしあとちょっとで乗れそうだから、待っててー
由紀
私バーガーでおねがいね
誠司
ああいうのは絶叫好きな人にはたまらないくらい楽しいんだろうなぁ
誠司
俺もいつかこの苦手を克服して2人で乗りたいものだ
誠司
ん?今の音はなんだ?
さっきの悲鳴も何か恐怖の感情が混じった悲鳴のようにも聞こえたのが誠司の不安を駆り立てた
そこには重症だったり、頭から血を流して即死の人だったりと、かなり悲惨なことになっていた
どうやらジェットコースターの一部のベルトが外れてしまい落ちてしまったらしい
野次馬の中には子供も混じっており、吐いたものと血の匂いが混じり辺りには異臭が舞っていた
落ちた人の中にも骨折はしてるだろうが生きてる人もいたから、由紀がそっち側であることを祈りながら探した
誠司
由紀!どこだ!
誠司
聞こえるなら返事くれ!
遺体の中にも、運良く落ちなかった人たちの中にも、ましてや野次馬の中にも見当たらなかった
誠司
一体どこに消えちまったんだ
かなこ
あれ?
かなこ
誠司だ!
誠司
ん?加奈子か
かなこ
中学以来だね
誠司
そうだな
かなこ
かなこ
それにしてもジェットコースターに乗ってたらいきなりベルト外れるって怖いよね
かなこ
特に私たちにとってはあの時のこと思い出しちゃうから辛いよね...
誠司
あの時?
かなこ
そう、私たちがまだ小さかったころ
かなこ
人数の都合上、私と誠司が隣で、由紀と由紀のお父さんが私たちの前に座って乗った時に、前の席のベルトが外れて2人が落ちた話
かなこ
それで由紀と由紀のお父さんは死んじゃったじゃん
誠司
何の話をしてんだ?
かなこ
まさか覚えてないの?
誠司
いや、むしろお前が何を言ってるんだよ!
誠司
今日だって由紀と一緒に遊びにここに来たんだ!
誠司
それに由紀との写真だって!
誠司
あれ?
誠司
2人で撮ったはずなのに俺しか写ってない
かなこ
誠司、、、
誠司
じゃあ俺が今まで話してた由紀はなんだったんだ!
誠司
俺は今まで幽霊とずっと話してたってことなのか?
誠司
それこそありえないだろ!
ただ本当にその現実を認めてしまっては、由紀の幻覚にすら会えなくなる気がしていた
誠司
加奈子は適当なことを言ってるだけだろ!
誠司
久々に会ったから冗談言ってるだけなんだろ!
かなこ
誠司、落ち着きなよ!
かなこ
もう何をしても由紀は戻ってこないの!
誠司
うるせぇ!
誠司
もうどっか行け!
かなこ
わかった、もういいよ
かなこ
現実はどこかで見たほうがいいよ
由紀
誠司、ただいまー
由紀
ごめんね、少しお手洗い行ってたら遅くなっちゃった
誠司
あぁ、由紀、お帰り
誠司
誠司
お前は、、、
誠司
生きてるんだよな?
由紀
由紀
うん、生きてるよ
由紀
誠司がそう思ってくれる限りはね
誠司
けど俺もいつか現実を見なくちゃ行けない時があるんだよな
由紀
ならいい方法があるよ
由紀
今すぐそこから前に踏み出してみて
由紀
そしたら私とずっと一緒に居られるから
誠司
あぁ、、、そうするよ
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