TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

妖魔伝

一覧ページ

「妖魔伝」のメインビジュアル

妖魔伝

13 - 使いこなせるように

♥

54

2024年06月21日

シェアするシェアする
報告する

シャークん視点

鮫上 翠

Nakamu、もうちょっと上だ。それじゃあ下すぎる。

中村 水樹

こ、こう?

鮫上 翠

違う、そうじゃなくて…。

ただいま、翠ことシャークんはNakamuに要が作った銃?のようなものを扱う練習をしています。

正直上手くなる見込みはないです。

ですが、頑張って教えています。

きんときでも誰でもいいから変わってくれないかなぁw

中村 水樹

う、打っちゃっていいんだね?!

鮫上 翠

あぁ!躊躇せずに打て!

…ばんっ!!

少しの間が空き、俺の右隣を過ぎていく銃弾。

鮫上 翠

もっと左だな。

多分、Nakamuは優しすぎるのがダメなんだと思う。

人を、生き物を傷つけるのに慣れていない。

多分、俺であることも関係してると思うけど。

俺じゃなくてもWTメンバーでもか。

中村 水樹

ご、ごめん。

鮫上 翠

いや、最初はそんなもんだろ。

紫崎 笑

どうだ?上手くなりそうか?

鮫上 翠

ん?Nakamu次第かな。

中村 水樹

絶対使いこなせるようにするから!!

紫崎 笑

そうか。

ぶわぁっと魔法陣を展開させるスマイル。 こいつ、本気でやる気か?

鮫上 翠

スマイル、それは…ちょっと、

紫崎 笑

そうか?まあ、出しちゃったし。

そう言ってNakamuに向かって気味の悪い触手のようなものを伸ばす。

肝心のNakamuは突っ立ったままだ。

鮫上 翠

スマイル、流石にやり過ぎだ!

このままだと本当に怪我をする。

助けに行こうとしたら、Nakamuは的確に気味の悪い触手を撃ち抜いた。

鮫上 翠

え…?

紫崎 笑

やっぱりな。

は?やっぱりってどう言うことだよ。

紫崎 笑

人間って面白いことに命の危険が迫ってくると、大胆かつ奇想天外な行動に出るんだよ。

鮫上 翠

だからNakamuは、自分を守るために打ったってこと?

紫崎 笑

そうだな。本当に、興味深いよ。

思ってもみていなかった自分の行動にNakamuは唖然と立ち尽くす。

鮫上 翠

確かに、スマイルの言ってること分かる気がする。

そう言って2人して笑っていた。

赤城 琉久

ふ〜ん、すごいじゃん。

中村 水樹

でしょ〜!!

迎えに来たBroooockに自慢げに話すNakamuにあのころのあどけなさが顔を出す。

果たして本番で本当にできるのか。

いくら練習しても出来なければ意味がないのだ。

赤城 琉久

にしてもスマさん、ちょっとやり過ぎ。

紫崎 笑

…すまん。

実はあれでもスマイルは手を抜いていた。 もしものことを考えてだ。

でもどうだ? 今回相手をするのは力の制御が効かない、所謂理性の欠片もない獣だと思わなければならない。

そんなやつが躊躇を、躊躇いをみせるか?

鮫上 翠

俺、Nakamuが心配だよ。

赤城 琉久

…そうだね、僕も心配だ。

中村 水樹

だって、だって出来たんだよ!なら大丈夫、万が一何かあっても出来るか…ら…、

語尾に自信がなくなり、最後はよく耳をすませなければ聞こえないほど弱々しかった。

鮫上 翠

…そうだな、そうだよな。

Nakamuにではなく、自分に言い聞かせるように何度も復唱する。

さっきのNakamuの発言、時や要が聞いたらなんと答えるだろうか。

多分、2人のことだ静かに怒りを示すんだろう。

鮫上 翠

…でも妖怪は、ときに酷く恐ろしい生き物だよ。

この場の誰も、何も言おうとしなかった。

きっと、俺が言ったから誰も何も言わないのだろう。

俯いたNakamuは、 何も言わずに静かに泣いていた。

この作品はいかがでしたか?

54

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚