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28 - 【後編】リクエスト (玩具でお仕置き)

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2024年04月09日

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服は、悩みに悩みまくった結果、上はダボっとした群青の半袖と、オリーブグリーンのカーゴパンツにした。

この後実は指輪を作りに行く予定。

だから、それをラリエットに通してネックレスとして使ってもらう。

僕は服のセンスが全くないけれど、変じゃないのは選べたはず。

そんなことを考えていると、叶くんのお会計も終わって、今度は15階にある“ring”というお店に向かう。

名前はそのまんまだから分かりやすい。

15階ってエスカレーターだと時間かかるからエレベーターにしよっか。

刀也

はい

エスカレーターは建物のど真ん中にあり、店はドーナツ状にグルリと周りに沢山あった。けれど、エレベーターはトイレみたいに奥の方にあったため、少し探した。

エレベーターであがると目の前にお店があった。

黒を基調としたおしゃれなお店で、看板は金色に輝いていた。

少し重い扉を引いて中に入るととても静かで、小さな音でオルゴールが流れていた。

キョロキョロと辺りを見回していると、若い可愛らしいお姉さんが席に案内してくれた。

説明を一通り聞き、研磨や塗装なども自分ですると知った。

ぼ、僕にこんなすごい物作れるのかな…失敗したらどうしようと突然不安に駆られ、すごく丁寧に作業した。

ふと、時計を見上げると作業を開始してから2時間以上経っていた。

意外と大変なんだなぁと考えながら腕で滴る汗を拭う。

刀也

叶くんはできた?

後もうちょっと

刀也

僕ももうすぐできそうです。

それだけ言うとまたお互い無言で作業を続けた。

それから更に約30分後に完成した。

思っていたより上手くできてすごく満足。

刀也

んふふ

思わず笑みをこぼすと、それに気づいた叶くんがなに?と笑った。

刀也

ペアリングなんて初めてだから嬉しくてつい。

絶対葛葉喜ぶよ

言いながら僕たちは会計をした。

さ、3万円…

かなり出費が痛かったけれど、これはずっとつけてる物だと考えたら安い気もしてきた。

その後はのんびり気になる店を見て回った。

カフェのパンケーキを眺めていたら、食べる?と言って叶くんが奢ってくれた。

正直かなりお金を使ったから奢りはありがたい。

少し申し訳なくも思いながらパンケーキを食べ終え、デパートの外に出た。

刀也

叶くん、今日はありがとうございました!

歩きながらニコッと微笑んで叶くんを見上げると、どういたしまして。と微笑み返してくれた。

刀也

あ、よかったらこの後葛葉の誕生日パー……

言いかけたところで突然グイッと叶くんに抱き寄せられた。

モブ

あぶねーだろ!!気をつけろ!!

チリンと自転車のベルを鳴らしながら勢いよく走っていった。

はぁ、危ないのはどっちだか。

…剣持さん大丈夫?

轢かれそうになった僕はバクバク暴れ回る心臓を押さえ、ハッハッと短い息を吐いた。

刀也

びっくりしたぁ…、大丈夫です。叶くんありがとうございます。

にへ、と情けなく笑うと、叶さんは呆れたようにため息をついた。

今のはフラフラ走ってたあのオッサンが悪いけど、剣持さんも気をつけ……

叶くんが最後まで言い切る前に、遮るような声が聞こえた。

葛葉

おい、何やってんだよ

刀也

あっ、葛葉

会えて嬉しいのは僕だけ見たいで、葛葉は何故か顔を歪めていた。

何ってどういうこと?

葛葉の誕生日プレゼント買ってただけだけど…

とは言えるわけもなく黙っていると、葛葉は低い声でもう一度、『何やってんだって聞いてんだよ』と凄んだ。

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