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そると
NEXT本編 注意書きはあらすじにて
❅ Rin side ~イレギュラー王国「夜の修道院」にて~
その夜、眠りにつこうとベッドに潜り込んだ私は、 いつも前髪を止めている、 ヘアピンがないことに気がついた。
Rin.
今日一日の行動を思い返す。 朝食の後は畑仕事に出て、 午後には懺悔室の掃除をして…。 あ、あの時だ。懺悔室の掃除の途中で、 着けていたピンが壊れてしまったんだ。 そのまま一旦置いたまま忘れちゃってたっけ?
Rin.
明日の朝取りに行ってもいいけれど、 寝ているうちに忘れちゃいそうだし、 今のうちに取りに行こう。 そう思って燭台を手に懺悔室へ向かった。
途中で食堂の前を通ると、ルカの苗木は 随分と成長していて、枝は植木鉢からはみ出ていた
Rin.
暇を見て、ボルフェルトの千年樹の森に行こう。 彼女が…神の後継者だというのなら、 あるべき場所に帰すべきだ。 ルカと再び別れることになるけど、 以前ほど悲しいとは思わなかった。
夜中の修道院は暗くて、 燭台の上のろうそくの明かりがなければ、 足元さえもおぼつかない。 壁に手を当てながらなんとか 懺悔室までたどり着いた。 …が、私はここで重要なことに気がついた。
Rin.
鍵は院長室にあるはずだが、 ここからは離れているし、 何より院長を起こさなければならなくなる。 仕方ない、明日にしよう…。 部屋に引き返す前に、 最後の望みをかけてドアノブをひねってみる。
Rin.
当番の修道女が、うっかり鍵をかけ忘れたのかな? 私は音を立てないよう、慎重にドアを開けた。
Rin.
懺悔室の中には人影があった。 その人影は跪き、祈りを捧げながら、 何かをつぶやいていた。
?
ここは懺悔室。夜中にこっそりと忍び込んで、 神に懺悔をしているのだろう。 しかし人を殺めたとは穏やかな話ではない。 いったい、懺悔をしているのは誰なのだろう?
?
?
1人の少年の声だった。そして… 私はこの声の主が誰なのか、 薄々とわかっていた。だけど頭の中で、 その事実を必死に否定し続けた。
彼の懺悔を、これ以上は聞きたくなかった。 この懺悔は私のこれまでの決意を、 すべて壊しかねない。 そんな気持ちとは裏腹に、 私はその場を離れることができなかった。
?
?
…
?
…綺麗な、ピンク色の髪と瞳の少年。 ついさっきまで私は、彼の事を… そして、水色の髪と青髪の少年の事を… 本当の兄弟のように思っていたのに。
?
私は踵を返し、自分の部屋へと戻った。 …そうだ、もうこれ以上聞くことはない。 私はすべてを知っちゃったんだ。 すべてわかっちゃったんだ。
_ああ、何と言うことだろう。
彼らが…いむとまろ…そして、 なによりも、ないとが… ルカを死に追いやった張本人。
賽ノ国の3人兄弟の王子_悪ノ王子だったなんて。
今回短くてすいません…👉🏻👈🏻
ほんと…多分あと2、3話位で完結でしょうか…
最後まで全力で頑張りますので…どうか…‼️✨️
コメント
2件
見るのすっごい遅れました💦 今回も最高でした😭😭😭 イラストも神ですし、物語も神…✨ 尊敬します😭
わ、イラストありがとうございます🫶️✨ 今回最高でした!😭😭