菜ノ香
……
毎日食堂へも出掛けず
メイドにご飯を持ってきてもらって
でも楽しそうな声が聞こえてて
苦しかった
辛かった
菜ノ香
菜ノ香
うっ………
最悪
こんな時に“貧血”が出るだなんて
目の前が…もう……
菜ノ香
バタッ
菜ノ香
ん……
意識がはっきりしてくる
ここはカーテンで仕切られた空間
…医務室?
sp
起きた…?
sp
…菜ノ香ちゃん、元気?
カーテンの向こうから、控えめな神ちゃんの声が聞こえる
菜ノ香
…うん、元気
sp
〜〜ッ…良かった…………
ほっとしたような、安心したような
いつもの神ちゃんの声が聞こえた
そして、ポツリ ポツリと語り出す
sp
……不安だったんだよね、俺
sp
菜ノ香ちゃん、最近食堂に来ないし
sp
あの“莉々奈さん”も最近菜ノ香ちゃんが居なくてさ
sp
愛され始めてんの
sp
「大丈夫か?」
sp
「菜ノ香も酷いよな、俺が守る」
sp
って感じで
sp
グルッペンは分かってるんだけどね?
菜ノ香
ぇ……
sp
あの傷、血痕が残らなすぎなんだよ
sp
…みんなの寝返りは異常だと思うけどね?
sp
あんなに菜ノ香ちゃんを信用しなかったことなんて
sp
なかったでしょ
菜ノ香
そ……です、ね……
sp
大丈夫、明日からは食堂に来てね
sp
俺ら、守るから
菜ノ香
ありがとう…ございます………
安心した時に泣いてしまうのは私の癖
そして不意に「ガチャ」という音が聞こえた
sp
なんで来たの?
怒ったようなトーンで話す、神ちゃんの声も聞こえた
shp
…倒れたって聞いたんで
この声は…ショッピくん……?
sp
……ショッピくんは菜ノ香ちゃんを思っての行動なの?
shp
…そう…ですね
shp
まぁ…心配なんで
なんでこんなに優しいの…!?
sp
菜ノ香ちゃ〜ん
菜ノ香
(黙っておこう…)
sp
…ん、寝てるっぽいね
sp
ショッピくんの本音…聞かせくれない?
shp
…いいっすよ
shp
俺は莉々奈さんを信じられなくて…
shp
なんで昔から居た菜ノ香さんのことが信じれないのかって
shp
…先輩方おかしいなって
shp
こんなに“信用”ってなかったんだなって思って
shp
でも俺は、貴方達みたいに全員に伝えられなくて
shp
…1回、この軍を抜ける事も考えました
shp
メイドさんにご飯を運んできてくれてるのを見て
shp
辛いんじゃないかと…思ってて
shp
ドアから覗いた顔を見ると、目が腫れてましたし
shp
あんなに笑顔の人が泣いただなんて…
shp
俺、苦しくて…ッ
sp
もう大丈夫だよ
sp
…だから、泣かないでよ
菜ノ香
(ショッピくんは…味方?)
shp
すッ…すいまッ…せんッ……ッ…
sp
グルッペンにでも相談しに行きな?
sp
…安心していいよ?
shp
すいません…。行ってきます
sp
ん、それでこそショッピくんだよ
味方
それが何より嬉しくて
でも……
本当に、ショッピくんの言う通りだよなぁ…
“信用”なんて馬鹿らしい
…
第2話[完] 第3話へ続く
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コメント
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にゃぁぁぁぁぁ!続き!カモン!かもォォォォん!
やっと、帰ってきた!
こんにちは(*ˊᵕˋ*)







