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rara🎼
nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 殺し屋パロ
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#13 照準の先、揺れる引き金
雨上がりの夜。
濡れたアスファルトが街灯を鈍く反射していた。
ビルの屋上から見下ろすその光景は、まるで崩れかけた神経細胞の網のように、軋みを孕んでいる。
この夜、六人のうちの一人が、引き金に指をかけた。
瑞は、白手袋をはめた指で、静かに装備を整えていた。
無音のアパート。
机の上には、内偵報告書と鑑定済みの薬物サンプル。
その中央には、一枚の写真が置かれている。
そこに写っているのは――赫。
# 瑞
低く呟き、まぶたを一度だけ閉じる。
瑞にとって赫は、数少ない“言葉が届いた相手”だった。
それでも、命令は下された。
正しいか否かは、問題ではない。
感情ではなく、確率で動く。
それが、瑞にとっての「答え」の出し方だった。
# 瑞
銃を懐に収めたこさめの目は、迷いなく冷えていた。
その頃、赫は、閉店後のカフェの厨房で、ひとり静かにカップを洗っていた。
店内には誰もおらず、コーヒー豆の香りだけが空気に漂っている。
窓の外――路地の先に、誰かの影が立っていた。
# 赫
なつは自然な動きでジャケットを脱ぎ、カウンター下に隠された銃に手をかける。
扉が開く。
姿を現したのは――瑞だった。
# 赫
# 赫
なつはいつもと同じ口調で、軽く笑みさえ浮かべる。
しかし、その指先はまだ銃から離れていなかった。
こさめは無言でカウンターへと歩み寄る。
その足取りは静かで、慎重だった。
# 瑞
# 瑞
# 赫
なつは目を細めて、くすりと笑う。
# 瑞
# 瑞
沈黙が、コーヒーの香りに混ざる。
こさめの右手には封のされた小瓶――毒。
左手の内ポケットには、サプレッサー付きの拳銃。
# 瑞
# 瑞
# 赫
なつは背を向け、ミルクを温め始めた。
その動きは、かつてないほど丁寧だった。
そして――鏡越しに、こさめの肩のわずかな動きを捉えた瞬間。
# 瑞
カップが倒れる音と同時に、二人の指が、銃に触れた。
バンッ――!
一発、壁に着弾。
二発目はカップを打ち砕いた。
白い蒸気が、銃声の余韻を飲み込む。
# 赫
赫の声には、怒りも驚きもなかった。
瑞は照準を赫に向けたまま、わずかに口を開いた。
# 瑞
# 瑞
# 赫
赫の言葉に、瑞のまぶたがわずかに震えた。
# 赫
# 赫
# 赫
# 瑞
撃たない。
二人とも、撃たない。
照準の先にあるのは、かつての信頼と、今の迷い。
引き金にかけられた指は、そこで止まった。
らんは、自宅マンションのベランダで、缶ビールを片手に煙草をくゆらせていた。
スマホの画面には、組織の内部連絡。
# 桃
らんは苦笑しながら空を仰ぐ。
夜空には星がなかった。
# 桃
翌朝、なつのカフェの壁には、銃弾の跡がひとつだけ残っていた。
警察は動かなかった。
通報もなければ、騒ぎもない。
こさめは、何も言わずに姿を消していた。
報告書には、ただ一行だけ。
排除失敗。理由:不可抗力
みことは、静かに翻訳作業を中断していた。
報告書を読み終えたあと、机に置かれたノートを開く。
そこには、自分の言葉が綴られていた。
“The moment you hesitate, you’re no longer a killer.” (ためらった瞬間、殺し屋じゃなくなる)
# 黈
みことの目は、次の名前――“翠”へと向けられていた。
#13・了
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡140
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コメント
2件
瑞くん〇しかけた?!そして避けたの赫くん?! 桃くんの「戦争前夜」って… どうなるんだー?!!((((うるさい 何食べたらこんな内容思いつくんですか!?!? あとアイコンと他の作品のサムネ見た限り神絵師っぽいですね お話書くの上手くて絵もうまいなんて…漫画家にでもなってください 最高です👍