エゴ〈創作 . 過去編〉

「 エゴ 」

はより、過去編 はより × らすぴ

妹は、病気だった。

私もまだ幼くて、詳しくは知らないけど。

…ほんとに、私には症状が分からなかったな。

そして、やっと退院って日に

妹の記憶がなくなった。

…らすぴが、花畑で倒れていて。

いつもは

いつもなら らすぴは

私を落ち着かせてくれた。

今日も、いつもどうりなら…

声すらまともに出せないくらいに 絶望の淵に立っていた。

まさか名前すら覚えていないなんてね。

…一人称、じぶんの名前だったくせに。

そのまま月日が経つのは、とても苦痛だった。

…まぁ、妹だし結局暮らさなきゃなんだけど。

そしてやっと

記憶がなくなった理由がわかる。

…そうだ。ぜんぶアイツのせい。

めぐあ。お前のせいだったんだ。

らすぴは記憶がない。

だからこそ、守ってあげなくちゃ。

らすぴ。

私は 貴方様の為なら 何でもして差し上げます。

たとえ 命を落とす様な事でも、ね。