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呪われたソファー

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呪われたソファー

1 - 呪われたソファー

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2020年04月08日

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10数年前のことだ。

友人である山田の家に集まり、男4人で麻雀を楽しんだ。

そろそろ外は少し黒みを出していた。みんなで部屋を片付け、私は前田と2人でゴミを捨てに出た。

2人、それぞれゴミ袋を手にして、山田の家から程近い角に設置された、ゴミ捨て場に向かう。

タイミングよくその日が収穫日と見えて、前夜から出された家庭ゴミが相当数置いてある。

持ってきたゴミ袋を置き、その場を立ち去ろうとする私を、不意に前田が呼び止める。

前田

お、ちょっと見てみろよ

前田は、ゴミに埋まるようにして置いてある、何かを見つけたようだった。

無造作にその上に置かれた袋をどかすと、下から綺麗な革張りのソファーが現れた。

わたし

おお、なんだか高級品っぽいな、これ。全面革張りだぞ

山田の声につられて、わたしも覗いてみる。そこには捨てるには勿体ないような綺麗なソファーがあった。

前田

世の中には、変わった人もいるもんだな‥

そんなことを話しながら、山田の部屋に戻ると、前田が早速ソファーの話をし出した。

山田

おー、ほんとかよ!ちょうどソファー欲しかったんだ

わたし

廃棄物だぞ

前田

ゴミの下になってたんだぞ

山田

いいの、いいの

まださほどお金もない若者にとってはそれを見逃す手はなかった。

今度は4人でゴミ捨て場に戻り、そのソファーを持ち帰った。

山田の部屋でじっくりソファーを見てみる。 表面は傷んでるところも壊れてるところも見当たらなかった。どう見ても捨てるのは惜しかった。

雑巾を絞って山田はせっせとソファーをふいている

3人

(本人がいいならまあいいか)

と、他の3人もこれ以上何も言わなくなった。

ソファーをふきおえ、山田はご満悦な顔で早速腰掛けている。 わたしも山田の横に腰掛けてみる。本革特有の「ギシッ」という感覚がお尻に伝わる。その時だった。

前田

おい、なんか臭くね?

山田

ほんとだなんか臭いな

実はソファーを運んでいる時からわたしはそれを感じてはいた。だが、それ以上のことはなかったためあえて口に出さずにいた。

考えてみれば元々ゴミ捨て場に置かれていたわけで、なんの匂いがしても、全くおかしくはない

窓から見ると外はもう随分と暗くなっていた。

結局その日は山田の家に泊まることになった。

私たちは2回の部屋へ行き、しばらくトランプで遊んでいいた。

わたし

なあ、今何時だ?

山田

えーともう12時だな

急に眠たくなりそのまま眠ってしまった。

すると、下の階から悲鳴のようなものが聞こえてきた。そして、俺は寝ていた3人を起こした。

3人

なんだよ。まだ眠てえよ。

わたし

早く起きろ!下から悲鳴のようなものが聞こえてきたぞ

3人

確かに聞こえてくるな‥

そして4人で暗い階段を下りることにした

前田

やっぱ霊の悲鳴だよ

山田

そんなわけないだろ‥

そんなことを言いながら下の階に着くと、その声がソファーの方から聞こえてきたのがわかった

すると、ソファーのあったはずの場所には髪を長く伸ばした女がいた。

4人

きゃー

あまりの恐怖に4人とも気を失い気づけば、朝になっていてその女も消えていてそこにはソファーがあった。その後わたしたちは各自家に帰った。

その後山田は気色悪くなりそのソファーを売ったようだが、なぜか今は連絡がつかない‥

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