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未乃
藤也
未乃
未乃
藤也
藤也
未乃
藤也
未乃
藤也
藤也
未乃
私は成瀬 未乃。 ごく普通の高校生で、恋愛とか、青春とか、そういうのが大好きな女子。
初恋の人…。
聞かれても、どんなに仲が良くても、私は絶対に藤也に教えたくないな。
まぁ、察してください笑。 教えられない理由…笑
藤也
未乃
言葉が詰まる。 初恋相手に言えるかっての。 しかもそれが今でも引きずってるなんて、言えるはずない。
未乃
藤也
どうしよう
ずっと黙りこくったまんまだと、藤也が心配しちゃう。
すると、真っ白になっていた私の脳裏にあるものが浮かんできた。
未乃
藤也
未乃
藤也
未乃
未乃
藤也
私の初恋の人は藤也。 なら、藤也がこのアプリをやってしまわない限り、私が初恋の人と出会って結び付けられることがない!
藤也
未乃
未乃
安堵のため息。 …これでもう当てられることはないと安心をした瞬間。
藤也
未乃
藤也
その思いやりいらないってば
未乃
藤也
未乃
藤也
藤也はウキウキしながら赤い糸プロジェクトをインストールしている。
な、なんで藤也がやっちゃうのよ!
私も自分で言っておきながら、仕方がなくアプリをインストールした。
赤い糸プロジェクトへようこそ これは初恋の人に高確率で出会える。 そして、これからの運命も 共に歩むことができる。 そんな素敵なアプリです。 使い方は、 プロフィールを設定し、 チャット画面を開いているだけです。 そのまま待ってればいつか、 初恋の人に出会えます。 それではどうぞ、お楽しみください。 そして、お幸せに。
藤也
未乃
藤也
未乃
藤也
未乃
藤也
未乃
藤也
藤也
藤也
私の胸が高まる。 登録して仕舞えば100%の確率で 藤也に繋がっちゃう。 そしたらバレちゃうじゃん。 初恋も、今恋も。
藤也
未乃
嘘。 本当はもう完了ボタンを押すだけ。 でも押す勇気がない…。
未乃
えい…もういいや、どうとでもなれ。 ボタンを押そうとした瞬間…
藤也
目を、耳を、そして、私が持つ全ての感覚神経を疑った。
未乃
藤也
未乃
目頭が急に熱くなった。
ダメじゃん、私が登録しちゃ。
未乃
苦しくて、つらくて、私はその場から逃げ出した。
藤也
未乃
反射的に逃げてきてしまった。
未乃
堪えていた涙が頬を伝う。
未乃
出始めて仕舞えばもう止まらない。 地面に大粒の雫が落ちていく。
未乃
何を勘違いしていたんだろう。 なんで私は変な期待を持ってしまっていたんだろう。 ずっと前から好きだった。
未乃
最後くらい気持ちを爆発させちゃえ
私は完了ボタンを押した。 設定完了と画面に映し出され、すぐさまチャット画面に自動的に移行する。
未乃
未乃
画面を二度見した。
藤也というアカウントからメッセージがリアルタイムで何件も来ている。
藤也
藤也
藤也
藤也
藤也
藤也
藤也
藤也
未乃
表示された藤也とのチャット画面を何度も何度も読み返す。
未乃
今までそんなそぶりはなかった。 藤也が私のことを好き? 考えたこともなかった。
未乃
私の震えていた指はやっと、キーボードをタッチした。
未乃
藤也
未乃
藤也
藤也
未乃
藤也
藤也
藤也
未乃
藤也
藤也
未乃
未乃
未乃
未乃
藤也
藤也
藤也
藤也
未乃
未乃
藤也
藤也
未乃
藤也
藤也
未乃
私は一目散に駆け出した。 さっき逃げてきた藤也のもとへ。
心の木に秘めていた想いが全部、 春の風に乗って。
桜の花びらと一緒に揺れてる。
窓からは微笑んだ藤也が見えた。 ほおが少し赤い藤也にまた、 胸を締め付けられながら、 青春を駆け抜けていく。
赤い糸プロジェクト。
それは人と人もの縁を繋ぐもの。
私はそんなアプリに 伝えきれないほどの感謝をしている。
私に、藤也に、きっかけをくれて ありがとう。