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餌袋を手に取って、金魚鉢を覗く。
美涼
一番体の大きくて活発なキヨスケ。
長く靡く尾が綺麗なサチ。
体が小さく色鮮やかな猩々のコタロー。
桜模様の美しい柄のヤシャキチ。
餌を手に取り、金魚鉢に入れていく。
ぽこ
ぽこ
ぽこ
泡の音が静かに響く
美涼
扇風機をつけてベッドに体を放る
すぅ
いつの間にか眠りに落ちていたようで、外を見ると日が傾いていた。
美涼
がさがさ
寝ぼけながら餌袋を手に取って、また、餌をやる
母
1階から母の声が聞こえる
美涼
扉を開けて、階段を降りていった。
ぽこ
ぽこ
ぽこ
美涼
母
夕飯を口に運びながら、哲汰と話した事を思い出していた。
もし4匹が化けたなら、会話ができるし退屈はしないかもしれない。
美涼
母
美涼
…やっぱり別にいいな
夕飯を食べ終わってすぐに風呂に入り、部屋に戻る。
美涼
ふわふわと泳いでいる4匹を見ていた。
美涼
明日が丁度金魚を家に迎えた日だ。
美涼
金魚鉢に手を近づけると金魚達が寄ってくる。
美涼
部屋の電気を消して布団に潜り込む
こぽ
美涼
美涼
美涼
あぁ、察しのいい俺は気付いてしまった。
こんな事になるならあんな話なんかするんじゃなかった…
分かるよ
美涼
美涼
そう言ってみせると、4人のうち1人の男は心底嬉しそうな満面の笑みを浮かべた
午前零時
泡が弾けた。