僕たちはなーくんが運ばれたという病院に来た。
ころん
……ここがなーくんがいる病室だって
ジェル
なんとか一命はとりとめたそうやけど…。
さとみ
記憶を失うか一生目がさめないかって言いたいんだろ?
ジェル
おう…
莉犬
と、とにかく入ってみようよ!
るぅと
そうですね、ここでうじうじしてても仕方ありませんし…
ころん
コンコン
そこには頭が包帯でぐるぐる巻になっている
目を覚ましていないなーくんがいた。
ころん
グスッ…なーくん…!
さとみ
………ッ
莉犬
ね、ねぇなーくん助かるんでしょ?
るぅと
い、一命はとりとめたそうですけど…
ジェル
なーくん…。
ジェル
また一緒にななジェルやろうや…
ころん
………
医者
ころんさん、少々お話伺ってもいいでしょうか?
ころん
え…
さとみ
…なんでころんだけなんだ?
莉犬
そうだよ…行くなら俺達も!
医者
ころんさんだけ来てください。
るぅと
…分かりました
ジェル
ころん、きぃつけてな
ころん
うん、ありがと。
医者
ころんさん…
ころん
は、はい
医者
こう言うと悪く受け止めてしまうかもしれませんが…
ころんさんは移植ーーーご存知ですか?
ころん
い、移植ですか?
医者
そうです。
ころん
はぁ。
ころん
なぜ急に。
医者
ころんさんは昔一度肺を移植なさってますよね。
ころん
まぁ…そうですけど…
医者
その時の臓器の適用性表がまだ残っていたんです。
ころん
まさか…また僕に移植をやれと?
医者
感が鋭いですね。笑
医者
実はー ななもり。さんところんさんの脳の臓器が一番適合性があることがわかったんです。
ころん
………ッ
ころん
まってください。
ころん
たしかに僕は昔肺を移植しましたけど
ころん
脳って…
移植したら死んでしまうのではー?
医者
そこが問題なんです。
医者
強制とは言いません。
医者
もし理解ができ、協力してくれるのなら
医者
ピラッ
医者
こちらの紙に名前をご記入ください。
医者
それでわ。
ころん
………ッ
ころん
僕だってなーくんを助けたいよ…!
ころん
でも…!
自分の命を失うことが
怖い。