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最近、会議ばかりで疲れたから皆で昔行ったオカマバーに行く事になった。
雰囲気は二年前と変わらなくて、あの時の店員さんが俺達を出迎えてくれた。
「アラ、今日はあの子は居ないノ?」
「あぁ、アイツは…」
「まあ、誰しも事情はあるものよネ。 今日はちょっと混んでたから、あんまり片付いてないノ。一人カウンターに座らないと、アンタ達入んないワ。」
「あ、じゃあ俺カウンターで。」
来たことある場所に、ゆきむが居ないと辛いから。それに、アイツらが話を出すかもしれない。
そう思って、1人だけ少し離れた席に座った。
何を飲もう。特に決めてなかったし、カクテルの名前なんてほとんど分からない。 いつも適当に勧められたの飲んでるだけだし。
「ンで、アンタ注文は?」
ただ、連れられてきただけだし、何飲めばいいんだろ…
「決まんないわよネ、最初は皆そうヨ。」
俺が選べないのが分かったのかそっとメニュー表をしまわれ、酒の強さを聞かれる。 ストゼロ1缶で潰れると言ったら、呆れたように笑われた。
そういや、ゆきむも酒弱いんだっけ。
そんな話を一度だけした気がする。 ドッキリ来ないの以外に、俺ら何共通点があるっけって言って。
歌が好きで、ゲームがあんま上手くなくて、
…人が信用出来なくて。
「ちょっとアンタ、顔上げなさいヨ」
…あ、そうだ、今バーに居るんだっけ…
「…!?」
えなになになになに!? 急に顎クイされてんだけど!マジで何!?
あぁ、これが、そまが前されてたやつ?! ゆきむがゲラゲラ笑って……ッ
「…アンタ、サぁ」
「…」
今ゆきむがここにいたら、笑ってくれてるかな…
なんて…
「…アンタ、恋してるでしょ?」
「…え?」
…なんで……?
「ここに来てから、アンタ、虚ろな目ぇばっかりしてるのに、何か考えてる時だけ目がキラキラしてんのヨ。」
「…あ、いや…」
「そうねェ…あの、白髪と黒のクラゲの子よネ?」
「……ッ」
心臓を鷲掴みされたような、気がした。
「図星かしら?w」
あの時、ハッキリと白髪と黒髪に別れてたのはゆきむしかいない。
そんなに、分かりやすいんだろうか。
「心配しなくても、誰かに言ったりしないわヨ。でもアンタ今の感じ、好きじゃないんデしょ?」
店員さんの視線の先には、あの席に座るアイツらがいた。4人で話に入り込んでるのを確認して、そっと頷く。
「なら、早く捕まえてあげなきゃダメよ?」
「お花は、すぐ散っちゃうンだから。」
そう言って、店員さんは俺に紫色の飲み物が入ったグラスを差し出した。
「ちょっーとストゼロよりは濃いけレド、これで潰れなかったら、アンタの想いはホントだと思うワ。」
ストゼロより、濃い、か。
「俺の想いの方が濃いんで…。」
「ヘタレねぇw」
今日は、好きな人だけを想えますように。
そう願って、グラスを煽った。
久しぶりにここら辺散歩に来たな…
ここら辺、オカマバーとかあったっけ。
帰りにデカい声で乾杯おっ○い(自主規制)(自主規制)とか言ってたなぁw
…あー、…寂しい、なぁ…
「ん……ぅっ………んげっ、、」
…なんか聞こえる…
いや、僕ゆきむら。、幽霊なんか信じないし。
でも、こんな時間だし、そろそろ帰らないと…
「ゆ……き…む……?」
…ヒッ
な、何マジで…僕なんか悪い事した…?
…なんで、名前知って…
「ん……んてっ」
誰かが転ぶ音がした。
…幽霊じゃ、ない?
恐る恐る後ろを振り返ると、見た事がある白髪が目に入った。
…しゆん?
…話しかけていいのかな、
でもここに放置してたら流石にやばそう…
「…しゆん、さん?聞こえる?」
「………ん……ぬぅ……」
どっかで飲んできたのかな、凄い潰れてる…
僕の事呼んでたけど、よく見えてないみたいだし、寝言…?寝言でもなんか嫌だけど…。
とりあえず、家届けなきゃ…多分住所変わってないし。覚えてるかな…
「しゆんさん?立てる…?」
絶対よく分かってないだろうけど頷いたから、手を差し出すとのろのろと立ってくれた。
「タクシー呼ぶから、とりあえずそこに…」
「……ゆ…きむ……」
「…はっ…?」
思考が追いつく前に、体と口が暖かくなる。
抱き締められた、それに……… 気がついた時には、僕の肩にしゆんさんがもたれかかっていた。
「…………ッ」
「…………ッ?!?!!?///」
「キス魔、ねェ…」
「上手くいくといいけレど。フフ。」