白浜司
白浜司
一人ぶつぶつと 呟きながら机に向かう。
私は伏黒に渡された 報告書を書き進めていた。
動揺や興奮していると 独り言が増えるというのは
本当みたいだ。
この部屋には 私一人しかいないのに。
白浜司
一通り書き終わって ボールペンを机に置く。
窓の外を見ると空は 分厚い雲がかかっていて
夕焼けは見えなかった。
いまいち時間が分からず、 曖昧な空だ。
白浜司
スマホで天気予報を 調べると、雨は降らないらしい。
私は着替えず着ていた 制服姿のまま、
性懲りも無く散歩に出た。
ガコンと音を立てて 自販機から紅茶が出てくる。
高専は緑が多くて、
歩いてるだけで 自然と心も癒される。
自分が伏黒や彼の行動に対して どう思ったのか
未だに分からないけど、
今は考えなくても いいかなと思えた。
歩き続けて気付いたら 高専の校門の前まで来ていた。
その時、ポツリと 小さな雨粒が頬に落ちる。
それを皮切りに突然 大粒の雨が降り始めた。
白浜司
急いで寮に戻ろうと走った時。
目の前の光景に 私は目を丸くした。
伏黒恵
来栖華
そこには一つの傘と 2人の人影。
1人は死滅回遊の時から 関わりがある、
術師の来栖華さん。
そしてもう1人は…
伏黒恵
白浜司
伏黒恵
白浜司
白浜司
相合傘するほど仲がいいの?
昨日なんで私にキスしたの?
なんで…わからない。
白浜司
昨日から何度考えても 分からなかった。
伏黒の気持ちが。 自分の、気持ちが。
伏黒恵
なぜか追いかけてきた 伏黒に腕を掴まれる。
傘と来栖さんを置いてまで、 自分がずぶ濡れになってまで…。
伏黒恵
白浜司
涙と共に何かが心から溢れる。
やっと自分の気持ちが 分かった気がした。
コメント
5件
司が自分の気持ち気づき始めててめっちゃ良きでした👍✨伏黒くんが雨の中自分もずぶ濡れになるの解釈一致すぎるし。。。それが頭で再生されるくらいにはぴったりな表現すぎました...!!!!最終回悲しいけど楽しみでもあります!笑最終回も楽しみにまたせて頂きます!
最高すぎます!
気まぐれ2話投稿です✌🏻 次回が最終話になります‼️