3月も終わる頃
俺は、一人暮らしを始めた
家具付き1DK
駅から5分強の駅近である。
一人暮らしには申し分ない広さに加え、
家具付きというありがたい物件
家賃は4万〜
正直、いわく付きかともおもったが、
不動産屋によると、築年数がかなりきているらしい。
確かに外見は少々ボロくも見える
だが、2、3年前に中をリフォームしたとかで中はほんとに綺麗だった。
隼士
隼士
あきら
隼士
あきら
隼士
隼士
あきら
隼士
あきら
あきら
隼士
隼士
あきら
あきら
隼士
隼士
あきら
この日は
まだ真新しいマットレスに
毛布と枕だけで眠りについた
しばらくして
一人暮らしにもそこそこ慣れた
1ヶ月後
隼士
隼士
備え付けのエアコンは
もちろん新しい物だった
リモコンを手に取り操作した
隼士
隼士
隼士
あきら
通話
04:21
クーラーに感動していたとき
あきらから連絡があって
俺ん家に来ることになった
あきら
隼士
隼士
あきら
あきら
隼士
あきら
あきら
隼士
あきら
あきら
隼士
あきら
あきら
隼士
隼士
隼士
あきら
隼士
隼士
隼士
あきら
あきらはこのまま俺の部屋に泊まっていった。
また、しばらくして
季節はムシムシとする夏になった
隼士
この日は休日で
何の予定もなく家でダラダラとすごしていた
漫画なんかを読んでいると、
隼士
隼士
隼士
なんだか、鼻につく様な臭いを
一瞬だけ
感じた
隼士
この日を境に
あきらとは連絡がつかなくなっていた
電話をしても繋がらず
家を訪ねても反応が無い
職場にも無断欠勤という
あきららしくない
隼士
あきらの家にもう一度訪ねてみたが
鍵が掛かって開かないし
待つことしかできなかった
隼士
あきらが音信不通になって1週間
ある日、仕事から帰って部屋のエアコンをつけた
隼士
ソファに座り携帯を確認する
隼士
隼士
また、
鼻につく様な鉄臭さをを感じた
どこからの臭いなのか探ってみると、
隼士
隼士
臭いはエアコンの風に乗ってきたらしい
隼士
臭いはだんだんとキツさを増した
エアコンを止めようとリモコンを押す
隼士
隼士
押しても
押しても
押しても
隼士
隼士
隼士
押しても
止まらない
止まらないどころか
だんだんと風量が強くなっていく
それに比例するように臭いも増した
隼士
隼士
隼士
隼士
俺は舌打ちをしてリモコンを投げた
すると、
ポタッ
隼士
何かが顔に降ってきたのだ
隼士
顔を触ってみると
隼士
手についた液体の臭いを嗅いでみると
隼士
隼士
すると、
カタカタ
エアコンからおかしな音が聞こえてきた
音はどんどん大きくなって
カタカタ
カタカタ
雨のように
血が降ってきた
隼士
隼士
ガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダ
ガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダガダ
隼士
隼士
止まらないエアコン
止まらない血
俺は、とんでもない事を想像してしまった
隼士
こんな怪奇現象
起こるタイミングがおかしい
あきらが消えたタイミングと重なってしまう
隼士
隼士
もう一度携帯を確認する
血塗れになった画面には変わらず
未読の状態
俺は全身
血に塗れた
隼士
隼士
すると、
ガダガダという音とともに
ドサッ
隼士
落ちてきたそれは
隼士
隼士
まるで、刃物でズタズタにされた
腕とも言えぬ
肉片
ドサッ
ドサッ
ドサッ
ドサッ
次々と落ちてくる
肉の
塊たち
隼士
臭いのキツさと
見た目の衝撃に
俺は吐きそうになっていた
隼士
俺は上を見上げた
俺と同じように血に塗れた白のエアコンから
血が
ポタリ
ポタリ
と、落ちていた
隼士
ドサッ
隼士
エアコンの間から落ちてくるはずのない大きさの
頭が
落ちてきた
紛れもない
人間の頭だった
隼士
顔だけは
周りの肉片と違い
綺麗に
くっきりと
醜くなった表情を浮かべていた
消えた友人の
見たことも無い
絶望の顔だった
コメント
1件
怖い、