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放課後の図書室でしか、俺たちは、会わなかった。
校門でも、廊下でも、グラウンドでも、
彼を見かけたことは一度もない。
この学校でどこで、何をしているのか、
本当に同じ校舎にいるのかさえわからない。
それでも、窓際のこの席では、いつもとなり同士だった。
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その日も、俺は重いカバンを引きずって図書室にやってきた。
テスト前。順位をあげたいし、
サッカーも手を抜きたくない。
時間はいくらあっても足りない。
窓際の、一番奥の席。
そこには今日も見慣れた後ろ姿があった。