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なに、これ?夢なのかな…

辺り一面に広がるのは、奥まで広がる大海原。

綺麗…

そして、奥の方に小さな子供達が遊んでいるところが見えた。

あれは…私?

ぅっ…

急に目眩がして、私の小さな頃の記憶が蘇ってきた。

つばさ

玲王くん!!こっちこっちー!!

玲王

ちょっと待てってつばさ!

つばさ

やだ!待たないよ〜っ!

玲王

よっ、と!捕まえた!

つばさ

捕まっちゃった!!

つばさ

玲王くん足速いからすぐ追いつかれちゃう…

玲王

まぁな!!

玲王くんと出会ったのは4歳の時 その時は玲王くんとばっっかり遊んでた。 玲王くんは年長で、幼稚園では兄弟のように扱われてた。

玲王

全くもう。おれがいないと本当に翼はダメだな

つばさ

そんな事無いもん

玲王

なら、ピーマン食べられるよな?

つばさ

う"っ…それとこれは違うでしょ!

玲王

はいはいそうだな

つばさ

ピーマン…

つばさ

玲王くんのためなら、食べる

玲王くんのためなら、苦手な食べ物だって食べた だって食べた時はめちゃくちゃ褒めてくれるから!!

つばさ

玲王くん!ピーマン食べたっ!

玲王

凄いな翼!!

つばさ

んへへ

でもある時。玲王くんはどこか怒ったような表情をして遊びにきた。

つばさ

れ、玲王くん!今日もあそ…

玲王

どうせお前も俺の地位目当てなんだろ!?もういい加減にしてくれよ!!

つばさ

…ぇ

玲王

ご、ごめん翼

そんな風に謝った玲王くんはとても悲しそうな顔をしていて。 捕まえないと、どこか行っちゃいそうな気がして。 気付いたら私は玲王くんを抱きしめていた。

つばさ

ごめ、玲王くん。つばさ、玲王くんの気持ち、よくわかんないけど…

つばさ

玲王くんは、つばさといて辛かった?楽しく無かった?

目から自然と涙が溢れて、私はよりは一層抱き締める力を上げた。

玲王

そんな事無い…!

つばさ

つばさも、楽しかった!グスッ

玲王

でも、俺は御影コーポレーションの息子で…

つばさ

それがなんなの?

玲王

は?

つばさ

つばさは、玲王くんだから一緒にいたのに…

つばさ

玲王くんが、すきだからぁ…

つばさ

お金持ちの玲王くんじゃない、玲王くんが好きなのぉ…グスッ

つばさ

玲王くんの馬鹿ぁあ〜!!なんでそんな事もわかんないのおぉぉ…うぁあん!!

玲王

つばさ…ありがとうな。

そうして大号泣した私を、玲王くんは落ち着くまで待ってくれた。

つばさ

わか、ってく、れた?

玲王

あぁ。ほら、ハンカチあげるから

つばさ

ありがと

玲王

なぁつばさ。

つばさ

んぇ?なに?

玲王

俺も、つばさのことが好き。

つばさ

ほんと?

玲王

絶対、大きくなったら迎えに行くから。待ってろ

つばさ

わかった!玲王くんの事、待ってるね!

玲王

そうしてろ。

大切な、大切な友人。 大人になっても、ずっと。 友達だよ!

つばさ

れ、玲王くん…

玲王

どうした?翼。

時は2年後。玲王くんが小学3年生になり、私も小学1年生になった時のこと。

つばさ

つばさ、引っ越ししないといけないんだって…

玲王

っ…は?いつ、引っ越すんだ?

つばさ

明後日…

玲王

どうして伝えてくれなかったんだ!?!?

つばさ

玲王くんに、悲しんで欲しく無かったから…ごめん

玲王

いや、大丈夫だ。大きくなったら、迎えに行くから、それまで待ってろ!

つばさ

もちろん!2年前の事、覚えててよ!

玲王

翼こそ、忘れんなよ!

そうして私は鹿児島へと引っ越した。

先生

今日は転校生が入ってきます!それじゃあ、入ってきてね!

今日は、鹿児島に着いてから転校初日。 転校初日という事は…もちろんアレもあるわけで… 頭の中でぐるぐるといろんな事を考えながら、私は教室のドアを開けて中に入った。

先生

それじゃあ、自己紹介をお願いします!

つばさ

ぅえ、と…

そう、アレとは自己紹介の事。一生懸命に考えてきたのにいざとなると頭が真っ白になってしまう。

先生

あれ?

つばさ

し、白鳥翼です!
好きなものは甘いもので、特にマカロンと抹茶がす、好きでしゅ!
よろしくお願いします!

あ、終わった… めちゃくちゃ噛んじゃったし、どうしよう…

先生

ということで、転校生の翼ちゃんです!みんな仲良くしてねー!

クラスメイト

はーい!!

先生

そしたら白鳥さんは、あそこの席かな!

そう言って先生が指差したのは窓側の1番端っこの席。

つばさ

あ、わかりました!

そして、転校してから約5ヶ月が経った頃。

つばさ

誰も、話しかけてくれないなぁ…

転校してから始めの方は沢山の人が話しかけてくれたのに、今となっては一切話しかけてくれない。 だから、最近は窓から校庭を眺める事が好きだ。

つばさ

あの人、めちゃくちゃ疾い…!

ある時見つけたその人は、赤くて短い髪の毛を靡かせながらサッカーをする人だった。

つばさ

わぁぁ…

あの疾さを、実際に、近くで見たい。 次の日から、休み時間は必ず校庭に行くようになった。

つばさ

やっぱり、凄い疾い…!

でも、疾いだけじゃない。

とても、とても…

つばさ

楽しそう!

それは、毎日彼を見ていたからわかった。

そしてある日。いつもの場所にいてその人を見てると、駆け寄ってきて私に話しかけてきた。

???

なぁお前、いつもそこにいて俺を見てるけど、なんかあったのか?

つばさ

えっ、いや…

???

つばさ

凄い疾いし、サッカーしてて楽しそうだな…って!

急に話しかけられてパニクってしまって、口からポロッと出たのは本音だった。

???

???

俺の名前は千切豹馬!お前は?

つばさ

わ、私のなまえは、白鳥翼!

???

よろしくな、翼

つばさ

うん!よろしくね、豹馬くん!

豹馬

そう言えば翼は何年生だ?

つばさ

えっとね、小学1年生!

豹馬

うぉっ、2個下か…

つばさ

てことは、豹馬くんは小学3年生?

豹馬

そうそう。お前足し算出来るんだな。凄いじゃん!

つばさ

でしょ!?

そう言って豹馬くんは私の頭を撫でてくれた。 あれ、なんだろうこの感覚…もしかして

つばさ

玲王くんに、似てる…?

豹馬

あ“?誰、そいつ

つばさ

私の前いた友達!

豹馬

よし分かった。翼、今日から俺のこと豹馬って呼べ

つばさ

え?豹馬くんを?

豹馬

豹馬

つばさ

ひょ、豹馬?

豹馬

そう、それでいい。明日からも、ここ来いよ!

そう言い残して、豹馬は去って行った。 ずっと見てた人に気づかれて、仲良くなって。

つばさ

いつから、見られてるって気付いてたの…?

それだけが不思議で仕方ない。

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