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愛菜

会社の研修で来たけど、ずいぶん古いホテルね

築年数 50年  鉄骨のビジネスホテル。

愛菜

清掃は行き届いているけれど…

古い自販機、懐かしいデザインの絨毯。 LEDではなく、蛍光灯の館内。

愛菜

…っていうか、集合時間30分前で私しか着いてないって、おかしくない?

愛菜

時計、時刻合ってるわよね?

腕時計と、スマホ、ホテル内の掛け時計の時刻すべて確認したが、ずれているものは一つもない。

愛菜

……何でかしら

スマホでニュースを見ても、今いる地域での悪天候はない。まして、その地域では渋滞の情報も出ていない。

愛菜

もう少し待ってみよう。

愛菜

ちょっと分かりにくい場所だしね

15分後

愛菜

(さすがにおかしくない…?)

愛菜

(でも、研修資料にはこのホテル名と、5Fの第一会議室が集合場所って書いてある。時間も間違ってないし)

愛菜

(でも本社の人が来てないのは、やっぱり気になるな)

愛菜

ちょっと、外の様子見てみようかな

建物が古いためか、下に降りるには1機しかないエレベーターを使うか、非常用のらせん階段を利用する他ない。

愛菜

研修用ヒールで外階段歩くのは、滑るし危ないからエレベーターで降りよう

愛菜

上がってくる時乗った時、異音がする気がしたけど

愛菜

まぁ、大丈夫よね

ガコン!

愛菜

・・・えっ?

愛菜

何の音?

愛菜

愛菜

あれ?

揺れはそこまでなかったが、エレベーターの動きは止まっている。

愛菜

地震でもあったかな?

愛菜

スマホでニュース見たら分かるかな?

△△県××市 検索

愛菜

地震、とか揺れた、とか書いてないね…

愛菜

tmitterに情報ないってことは、地震ではないか…。

愛菜

確か、こういう時ってすべてのボタンを押すんだっけ

1Fから最上階の5Fまで、すべてのボタンを押した。 ボタンは光っているが反応は無い。

愛菜

ええ…どうしよう

愛菜

非常通話ボタンを押すときは1度押し?長押し?

愛菜

どっちもやってみよう

結局どちらも試したが、通話ボタンを押しても反応は無かった。

愛菜

どうしよう…119に通報していいのかな

愛菜

よし、通報しよう

愛菜

(閉じ込められてるわけだし、トイレの問題と、水分の問題があるんだった)

スマホが不通だったらどうりようかとおもったが、スマホは通じたし、10分ほどで消防が来てくれるらしい。

愛菜

スマホ通じて良かった…

愛菜

あ、あと会社に連絡しておくか

会社で研修を担当している部署に電話したが、繋がらなかった。

愛菜

こっちは繋がらないか…。みんな心配しちゃうな

愛菜

あとできちんと説明しなきゃ…

10分後

愛菜

よかった、音がしたし、消防が来たんだ!

愛菜

ちょっと寒いし、来てくれて良かった…!

バタン

愛菜

えっ、ここ、どこ?!

記憶が一部無い。

愛菜

あ、そうか消防が来てくれて、それから…

緊張の糸が切れたのか、消防が来た途端に私の意識は途切れてしまったらしい。

愛菜

…あ!会社に電話しなきゃ!!

竹林

それは心配いらないっすよ

愛菜

竹林?!

竹林

お疲れ様です、先輩

愛菜

なんでアンタがここに?!研修は…

竹林

消防の人が、愛菜先輩の社員証見て、会社に電話したらしいんですよね

竹林

それで、近くにいた俺が一応救急車に一緒に乗って…って感じです

愛菜

それは大変迷惑をおかけしました

竹林

それはいいんですけど

竹林

・・・何で、あのホテルにいたんです?先輩

愛菜

え?だってあそこで集合って記載されてたじゃない

竹林

…あのホテルの2号館で集合です

竹林

今回先輩がいたのは本館で、正しい集合場所は2号館

愛菜

・・・え?!

竹林

先輩、また早とちりしたんですか?

愛菜

そ、そうみたい

愛菜

恥ずかしい…

愛菜

集合場所間違えたあげく、エレベーターに閉じ込められるなんて

竹林

いや、でも無事でよかったですよ

愛菜

本当にね…スマホが通じて助かった

竹林

・・・・・・・・・・・・

愛菜

竹林?

竹林

いや、何でもないです

竹林

先輩は、今日一日入院だそうですよ

竹林

検査がいろいろあるらしくて

愛菜

えーっ?!もう大丈夫なのに!意識なくなったのも一瞬でしょ?!

竹林

それでもダメです。先輩、脱水気味って医者がさっき言ってたし

竹林

点滴だって、まだ終わってないんだから

愛菜

むぅ…

愛菜

せっかく研修来たのに、1日ここにいたら研修参加できないじゃないのよ

竹林

命があるんだからいいじゃないですか

竹林

生きていれば、研修なんて何度だって受けられる

愛菜

まぁ、確かにね

竹林

じゃあ、俺は先輩が目覚ましたこと医者に話してきます

愛菜

ああ・・・お願いね

深夜 愛菜の入院している病院

竹林

先輩にあんな霊がついてるなんてな・・・

竹林

あそこのホテル、過去に何があったんだ?

愛菜

スー…

竹林

(とりあえず、本人は寝てるみたいだな)

竹林

おい、今更隠れても無駄だぞ

竹林

出て来いよ。話、しようぜ

竹林

なんであんなことしたんだよ?

竹林の問いに、答える者はいない。

竹林

あの世に、先輩を連れていこうとしたのか?

竹林

ふざけるなよ!

竹林

俺が今までこの人を守り続けたんだ

竹林

偶然この人に出会ったテメーらに触らせるわけないだろ!

???

チョウダイ・・・イノチ…

竹林

やるか!アホ!

竹林

…アンタも、あそこで亡くなったのか?

???

ソウ…!ダカラ、サミシイ!!

???

ソイツ連レテイク!!

竹林

この人をそっちに連れて行っても、お前のその寂しさが無くなるわけじゃないぞ

???

ソンナ…!嫌、イヤァァァ

竹林

…お前のことは、俺が地元に戻ったらちゃんと弔う。

竹林

だから、この人には手を出さないでくれ

竹林

頼む…

???

…………

竹林

(消えた?)

竹林

(言葉が通じるタイプで助かった)

竹林

もう一人の幽霊、出てこられるか?

???

・・・・・・・・・

竹林

(あれ、よく見たら高齢だな。あの霊から先輩を守ってたし、守護霊かな?)

竹林

お話できますか?

ネクタイをした男性の霊は、首を横に振った。

竹林

そうですか…でも、あの悪い例から先輩を守ってくれたんですよね?

???

・・・・・・・・・・・・

今度は、ネクタイの男性は首を縦に振った。

竹林

やっぱりそうでしたか。ありがとうございます

竹林

先輩は、霊感はあまりないのに、悪霊に取りつかれやすい体質みたいです。僕、入社してから初めて先輩に会った時はビックリしました。あんなに寄せ付ける人、はじめてで。

竹林

いろいろ調べて、ちょっとお祓いみたいなこともできるようになったんですけど、まさか命に係わるようなことになると思っていなかったので、

竹林

あなたが先輩を守ってくれて、あの時、先輩のそばにいてくれて、良かったです

竹林

ありがとうございます

ネクタイの男性は存在が段々薄くなり、やがて消えた。

竹林

(服装からして、あんまり昔の霊じゃないよな?)

竹林

(先輩の血縁かな。明日先輩に聞いてみよう)

竹林

先輩、おはようございます。

愛菜

竹林、おはよう

愛菜

検査結果に異常がなかったから、14時には退院できるって!

竹林

それなら良かった

竹林

…あの、先輩

愛菜

うん?

竹林

僕、昨日不思議な夢を見たんです

愛菜

どんな夢?

竹林

高齢の男性が、先輩を守る夢、です

愛菜

高齢?ワイシャツにネクタイつけてる?

竹林

そう!その姿です

愛菜

それなら・・・私のおじいちゃんかもしれない

竹林

おじいさん?

愛菜

生前、会社役員やってたから、いつもネクタイつけててさ。

愛菜

不思議なんだけど、エレベーターに閉じ込められて、出れなくなった時に

愛菜

ふと、おじいちゃんが好きだった白檀のお香の香りがしたんだよ!

愛菜

最初、その匂いって分からなかったんだけど…

愛菜

ふと思い出したんだ

竹林

…そうですか

竹林

じゃあきっと、おじいさんが先輩を守ってくれたんですね!

愛菜

うん、私もそう思う。帰ったらおじいちゃんの仏壇にお礼しなきゃ

竹林

僕ちょっと、飲み物買ってきますね

愛菜

うん

数日後

愛菜の父

ようこそいらっしゃいました

愛菜の父

狭いですが、どうぞ

竹林

おじゃまします

愛菜

お父さん、久しぶり

愛菜の父

愛菜、仕事が順調なのはいいけど、たまには実家に顔出せよな

愛菜

うん

愛菜の父

あの人、彼氏?

愛菜

違う違う。同じ部署の後輩

愛菜

この前お世話になったんだ

愛菜の父

へぇ~

愛菜

もう!そういうんじゃないってば!

愛菜の父

はいはい、わかりましたよ~

竹林

あっ、仏壇の写真!

愛菜

ん?

竹林

僕の夢に出てきた人だ。ネクタイの男性

愛菜

何だ、やっぱりあの時助けてくれたのは、おじいちゃんだったのね

愛菜の父

何?なんの話?

愛菜

何でもないよ

竹林

お線香あげていいですか?

愛菜の父

ありがとうございます、お願いします

愛菜

おじいちゃん、ありがとね。私を守ってくれて

その日は、おじいちゃんが好きだった白檀のお線香をあげた。

竹林

(先輩のおじいさん、僕頑張ります)

竹林

(愛菜さんを守れるように、もっと勉強して強くなります)

愛菜

さて、じゃあケーキ食べましょうか

竹林

いいんですか?

愛菜

もちろん。お世話になったからね

愛菜の父

僕の分もあるよね??

愛菜

あるよ。どれにする?

愛菜の父

絶対チーズケーキ!竹林さんは?

竹林

僕は、甘いものなら何でも大好きですから

愛菜

あとは、おじいちゃんに

おじいちゃんが大好きだったショートケーキをお供えした。

愛菜

さあ、みんなで食べよう!いただきます

竹林

いただきます!

愛菜の父

いただきます

???

・・・・・・・・

愛菜の父

(あ、おじいさん来た)

愛菜の父

(この前は、ありがとうございました)

E N D

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コメント

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いつも勉強になります。

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