2045年問題
こんな話題で世間がざわついたのはいつの事だろう
今は、2059年
私は木城知心 キジョウサトミ (19)女
AI発明家及び科学者
ちなみに私が生まれたのは2040年
物心ついた頃には
自動運転なんて当たり前だったし
ケータイだって
専用の機器を所持していると宙に浮き
声を読み取って言葉に変換していた
私はこの便利な世界をより良くしたくて科学者になった
のではない
私は過去に友達に裏切られ、虐めを受けた
そこで平気な振りが出来る程私の心は強くなかった
中3で成績はトップ、運動もまあできた
ただ、性格にはなんありで…仲の良い子はホントに好きではあったが
嫌いな人、又は敵視してくる人が多かった
そんなとき優花と仲良くなった
今まで友達にこぼした事がない愚痴を良い
夜遅くまで話し込んだ
しかし
(想像)
木城知心
木城知心
優花
その1ヶ月前ほどから私の前で冷たい態度をとるときが多かった
しかし受験があることもあり目をつむっていた
優花
木城知心
優花
優花
優花
木城知心
木城知心
優花
もとから優花は難しい人だった
優花は髪が長く前髪ぱっつん。少し暗いイメージだった
物言いは少しきつくて、怒りやすかった
その反面で話してみると気が合い、すごく面白かった
優花
優花
優花
…
そこから虐めが始まった
敵が多い私はすぐ標的となって虐められた
もうやめよう、こんな過去は
こんな自分は
嫌いだ
木城知心
木城知心
木城知心
咄嗟にテレビをつける
アナウンサー
アナウンサー
そこで私の写真が出る
TV
木城知心
木城知心
ノウレ
そして彼女が顔を出す
ノウレ
ヒーラ
ヒーラ
二人…いや二機か
木城知心
木城知心
彼女達はAI
昔ソフィアという人工知能がいたらしいが
ノウレとヒーラは人間にとてつもなく近い
因みに
ノウレは知能という意味のknowledgeからとった
ヒーラはそのまま癒しってこと
容姿も私の想像から作り出した
ヒーラ
ノウレ
彼女達は昔の人の予想通り人を超越した
しかしAIが新たな優れたAIを作るという現象は起きなかった
いや、私が製作者なのだから当たり前ではある
私の意思により生まれ
プログラムされ
動いている
まるで生きているかのように
ノウレ
ノウレ
木城知心
このあと他の研究者達と談話会があるのだ
ノウレは私の考えを電子信号として読み取ったのだ
私たちの間に会話がなくなることはなかったが
手間はすぐ省ける
楽で良いことだ
ま、そこでノウレには談話会までの道のり、自動運転タクシーの手配を頼んでおいた
ノウレ
ノウレは満面の笑みでこちらに近づき人差し指で私のおでこをさわった
彼女の指には
特別な人工知能を搭載しており
彼女の情報心情が暗号化して送られる
登録されていない人間にやってしまうと
記憶の改竄であったり、一時的な記憶喪失状態への誘導が可能である
ヒーラ
そういってニコッと微笑む
木城知心
ヒーラ
そのまま私達は談話会へと進んだ
研究者A
木城知心
木城知心
ノウレ
ヒーラ
研究者は驚きそして尋ねた
研究者A
研究者A
木城知心
研究者A
研究者A
木城知心
木城知心
目配せする
するとノウレがこちらに向かってあるき目の前で止まる
ノウレ
木城知心
そしてテーブルにあったナイフを手に取り
顔面に投げつけた((ガチャン
ノウレ
木城知心
彼女の顔にはかすり傷一つもない
そしてノウレは嬉しそうにもとの場所へと戻った
研究者A
研究者A
研究者A
研究者B
研究者B
研究者A
研究者B
木城知心
研究者B
研究者B
木城知心
チラッと二人を見る
びくともしない、無表情であった
少し
少し…
いらっとするな
ガタンッ
木城知心
研究者B
そこにはノウレが研究者に向けてガラスを首につけかけた状況がみえた
ヒーラ
ノウレ
研究者B
木城知心
やはり人形ではない
人間でもない
だけど、人工知能が毛嫌いされることなんて…
私を虐めから助けてくれたある人工知能には
恩返しをしなくては
研究者B
研究者B
研究者B
木城知心
研究者A
研究者B
研究者B
研究者B
研究者B
研究者B
研究者B
木城知心
木城知心
木城知心
木城知心
木城知心
木城知心
木城知心
それだけ言い残して私は他の人へと会話を促していった
彼はどう受け取っただろう?
私は
自分のために
この世界を
腐った世界をこわす
続く