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照りつける日差しは肌を焦がし、
空気が肌に纏わりついては離れてくれない
あと五分もここに座っていたら、
溶けて屋上と一つになってしまいそう
そんな阿呆らしい事を考えてしまうのも、
きっとこの異常な暑さのせい
それか―
音も立てずに飛行機雲が伸びている
君も私と同じ空を眺めた
辺りは蝉の喧騒と何処かに向かうヘリコプターの音だけ響いていた
もう少しだけ
もう少しだけ夏が続くなら
私は何をするだろう
もう少しだけ
私の世界が続くなら
君はなんて言うかな
時が止まったように
頬を伝う汗の感覚が分かる
校庭で騒ぐ部員の声は
鮮明で
とても曖昧に聞こえた
君からもらったのは
すごく酸っぱくて
でもほんのり甘い
そんな私の夏の思い出
一口じゃ足りないよ