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rara🎼
nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 兄弟パロ・執事パロ
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19 嘘つきな君を、好きになった
春の雨が降り始めた夕方。
屋敷の一階にある広間では、らんがひとりピアノを弾いていた。
静かで、優しくて、少しだけ切ない旋律。
それは、らん自身の今の気持ちと重なっていた。
──こさめと、なつ。
──みことと、すち。
“想いが通じ合った”ふたりを見届けるたび、胸の奥がざわめく。
らん
隣にいるのが、当たり前になった。
いるまが近くにいると、落ち着く。
それが恋なのかどうか、まだ答えは出ない。
そんなことを考えていた時──
いるま
低く落ち着いた声が背後から聞こえた。
らん
いるま
いるまがゆっくりと近づき、らんの隣に腰を下ろす。
少しの沈黙のあと、らんは問いかけた。
らん
いるま
らん
いるま
いるまの瞳が、一瞬揺れた。
らん
らん
いるま
らん
静かに、でも確信を持った声だった。
らん
そこまで言って、らんは唇を噛んだ。
怖かった。
“冗談でした”と笑われるのが。
でも。
らん
らん
その言葉は、雨の音に消えなかった。
はっきりと、まっすぐに届いた。
らん
いるまは、その言葉をじっと噛み締めるように黙っていた。
そして──
いるま
らん
いるま
いるま
雨音が少しだけ強くなる。
いるま
いるま
らん
いるま
その答えに、らんは大きく目を見開いた。
らん
いるま
少しだけ笑ったその顔は、いつもより少しだけ弱くて、ずっとあたたかかった。
いるま
その問いに、らんは静かに、でも力強くうなずいた。
らん
らん
雨が止む頃、ふたりの間の“秘密”は、少しだけほどけていた。
まだ“全部”は話していない。
けれど、これがふたりの恋の、ほんとうの“始まり”だった。
──そして、その夜。
いるまはひとり、自室で封筒を取り出した。
重たく閉じられた封筒。
宛名は書かれていない。
中には、ある一枚の書類。
──「身分に関する極秘情報」。
指先が、そっとそれを撫でた。
いるま
その声は、恋に溺れる青年ではなく、“守秘を背負う者”の声だった。
第19話・了
rara🎼
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡200
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