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季節はすっかり夏の後半
僕は久しぶりにおばあちゃん家へ遊びに来た
おばあちゃん
おばあちゃん
音斗
おばあちゃん
音斗
おばあちゃん
音斗
今から話すことは
僕が体験した
不思議なお話です
音斗
音斗
ざわざわ_
いつもより人通りが多い気がする
音斗
音斗
そこには早速たくさんの屋台があった
屋台1つ1つの光がまぶしい
音斗
音斗
音斗
音斗
僕はにぎわう屋台の通りをすぎて
少し奥の方にある神社へと足を運んだ
神社は屋台の通りに比べると人気が少なかった
音斗
辺りは真っ暗で
神社の入り口までしか続いていない提灯だけが頼りだった
音斗
音斗
カランッ
足元に何かがぶつかった
音斗
よく見てみるとそれは
かたっぽしかない女の子用の下駄だった
音斗
音斗
僕が小さい頃に聞いた、神社についてのある噂を思い出した
音斗
僕は下駄を拾って
もう一度人通りの多い屋台の通りへと
急ぎ足で向かった
音斗
音斗
走ったばかりの僕は
少し息を切らしながら
右足の靴を脱いで
落ちていた下駄に履き替えた
…ふわっ
優しい風が吹いた
音斗
僕はそのまま屋台の通りを歩き始めた
ぶわっ
女の子
音斗
女の子
…ふわわ
僕は焼きそばの屋台の前で足をとめた
女の子
音斗
音斗
女の子
音斗
女の子
ふわり…
音斗
音斗
女の子
音斗
音斗
女の子
…ふわわ
音斗
女の子
音斗
女の子
ふわり…
女の子
女の子
女の子
音斗
音斗
女の子
僕たちはこの後もお祭りを楽しんだ
屋台の通りも暗くなってきた
ピゥ~
ドンッ
音斗
音斗
音斗
…ふわわっ
女の子
しばらく空に舞う花火を見つめていた
ふわり…
音斗
音斗
女の子
女の子
ピゥゥゥ~
ドーンッ
最後の花火が打ち上がった
すると僕の右足に履いていた下駄は
家を出たときに履いていた靴に戻っていた
僕が小さい頃に聞いた、神社についての噂…
お祭りのある夜
ある女の子と男の子は一緒にお祭りに行く約束をしていたそう
女の子はとても楽しみにしていて
浴衣の準備に時間をかけ、準備万端で家を出た
約束の時間である6:30に遅れそうだったので
急いで待ち合わせ場所へ行く途中、事故にあってしまい
女の子は約束を果たせないまま亡くなってしまった…
数日後、男の子から事情を聞いた女の子の家族は
女の子が残していった下駄を片方渡したのだ
男の子はその下駄を神社に持っていき、大切に埋めたそう
それから長い時を得て、お祭りの夜になると
神社に片方の下駄が落ちている
それを拾い、6:30までに屋台の通りへ履いて行くと
女の子が一緒について来るらしい
それは、最後の打ち上げ花火があがり終わると
女の子も同時に消えてしまうとのこと。
音斗
僕は、とても不思議で
楽しい夏の思い出が出来ました。