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19 - 18,君の“既読”が、怖くなったんだ

♥

572

2025年08月01日

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rara🎼

18話目です!

nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 兄弟パロ、執事パロ

rara🎼

ご本人様には一切関係ございません!
苦手な方はback推奨!

rara🎼

では!

rara🎼

どうぞ!

18 君の“既読”が怖くなったんだ

春の夕暮れ。

オレンジ色に染まる屋敷のベランダで、こさめはひとり、スマホを握りしめていた。

表示されたままのトーク画面。

昨日のメッセージ──「今日、会えない?」には、いまだ既読がつかない。

こさめ

……まだ、忙しいのかな

呟いた声は、自分に言い聞かせるようだった。

けれど、心の奥ではわかっている。

なつが“LINEを見ない”はずがない。

なつは、こさめにだけはいつもすぐ返してくれたから。

──それなのに、返事はない。

こさめ

(“好き”って言ったから……気まずくなっちゃったのかな)

こさめはスマホを胸に抱きしめたまま、ゆっくり目を伏せた。

やっと言えた言葉。

ずっと隠していた気持ち。

それが、“距離”を生んでしまったのだとしたら──

一方その頃、なつは図書室の隅で椅子に座り、本も読まずにスマホを見つめていた。

こさめからのメッセージは、何度も開いて、でも既読をつけずに閉じている。

なつ

……返せねぇ、こんなの

自分でも理由はわかっていた。

──返したら、何かが決定的に変わってしまいそうで。

こさめの言葉が、あまりにまっすぐで。

だからこそ、自分の心がどこまで応えられるのか、まだわからなくて。

なつ

(俺は……“好き”って言われて、嬉しかった……めちゃくちゃ、嬉しかった)

なつ

(けど、そんな簡単に“幸せ”を信じていいのか、わかんなくなる)

ずっと孤独だった。

“誰かに必要とされる”ことに慣れていなかった。

だから──こさめの言葉が、あまりにあたたかくて、怖かった。

その時、図書室の扉がそっと開いた。

こさめ

……なつくん

こさめだった。

気配に気づいて顔を上げたなつの目に、戸惑いと、焦りと、少しの安堵が混じる。

なつ

……来ないでください

こさめ

なんで……?

こさめの声が揺れる。

こさめ

こさめ、なつくんに“好き”って言ったよ

こさめ

……なのに、ずっと返事もないなんて……

なつ

既読、つけたら……返さなくてはと思ったので

こさめ

返したら、いいじゃん……!

なつ

……“好き”って言われたら、簡単に信じていいのか、わかんなかったんだよ!

なつの声が、少しだけ大きくなる。

敬語も、外れてしまう。

けれど、それは怒りではなく、自分自身への苛立ちだった。

なつ

俺なんかが、お前から好かれていいのかって……怖かった

その言葉に、こさめの目が大きく見開かれた。

こさめ

……なつくん

なつ

お前は、優しすぎる

なつ

笑ってくれて、触れてくれて、まっすぐで……

なつ

そんなお前に“好き”って言われたら、嬉しくて、でも信じられなくて……臆病になったんだ

吐き出すように言葉をこぼすなつに、こさめは一歩、踏み出した。

そして、ふるえる声で答える。

こさめ

こさめも、怖かったよ

なつ

……

こさめ

“好き”って言ったのに、返事がこなかったら、嫌われたのかなって……このまま、もう会えなくなるのかなって、ずっと考えてた

言葉のひとつひとつが、胸を締めつける。

けれど、それでも──

こさめ

……でも、こさめ、“好き”って言ったこと、後悔してない

そう言って、こさめはそっと手を差し出した。

こさめ

なつくんが怖いなら、一緒に怖がって、一緒に進もうよ

こさめ

……ひとりにしないから

しばらく沈黙が落ちる。

なつは、こさめの手を見つめたまま、息をひとつ吐いた。

なつ

……ったく

なつ

お前、強ぇな

そう呟いて──なつは、そっとその手を握り返した。

なつ

……申し訳ないです

なつ

俺も、“好き”です

小さな声。

でもそれは、ちゃんと届いた。

ふたりの間に流れた、沈黙と不安の時間は、ゆっくりとほどけていく。

それは、恋が進むたびに誰もが抱える“すれ違い”の一歩。

──でも、それを越えて、今また、ふたりの手は繋がった。

屋敷に戻ったこさめは、すちとすれ違う廊下で足を止めた。

こさめ

……すちくん

すち

どうかしましたか?

こさめ

……ううん

こさめ

大丈夫

こさめ

ちょっと、好きな人に会ってきただけ

こさめが、ふわっと笑った。

その顔には、確かな強さと、少しの照れが浮かんでいた。

こさめ

“好き”って伝えるの、めっちゃこわいね

こさめ

でも、伝えられてよかった

それは、誰よりも素直な“恋する少年”の笑顔だった。

第18話・了

rara🎼

おかえりなさい!

rara🎼

次回!

𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡190

rara🎼

では!

rara🎼

ばいばい!

恋より先に、忠誠を。

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