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「七夕」のメインビジュアル

七夕

第2話 - 七夕　後編

40

2023年07月17日

#ご本人様とは一切関係ありません

#stxxx

#キャラ崩壊注意

#七夕

らじゅべり🐤

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青

…笹？

稲荷さま１

うん！

稲荷さま１

多分だけどね…！

青

…なんで？

稲荷さま2

…あの笹は、1年に1度…7月7日の午後8時30分だけ、天の川銀河とつながります。

青

あまのがわ…

稲荷さま１

うん！

稲荷さま１

おにーさんも知ってると思うけど、天の川は七夕に必須な銀河系なんだよねー。

稲荷さま１

天の川に挟まれた、可哀想なカップル…知ってるでしょ？

青

…織姫さんと、彦星さん？

稲荷さま１

うん！

稲荷さま１

2人は、7月7日にしか会えないでしょ？

青

うん、

稲荷さま１

織姫のお父さん、だっけ？

稲荷さま１

2人がお仕事しないから、2人を引き離した。

稲荷さま１

だけどあからさまに元気がないから、7月7日だけ会える…ってやつ？

青

確か、そんなのだった気がする…

青

…それと笹、関係ある？

稲荷さま１

もちろんあるとも！

稲荷さま１

ね、！

稲荷さま2

…ぅん、

稲荷さま2

…お父さんは、2人に言ったのです。

稲荷さま2

「7月7日にだけ会うことを許すが、代わりにある神社に建てられた笹に飾られた願い事を叶えること。」って、…

青

急だね…

稲荷さま１

急だよねー。

稲荷さま2

それで、そのお父さんが選んだのはこの稲荷神社でした。

青

なんで、？

稲荷さま2

…弱り果ててたから、とおっしゃっていました。

稲荷さま１

俺ら、今は平然としてるけど昔は弱り果ててやばかったんだよ！？

稲荷さま１

神様も守り神も、人間からのお参りがないと形を保てないの！

稲荷さま１

俺らは2人で１個の体だから、幸い原型を保てたけど…。

青

そうなんだ…

青

苦労してんね…。

稲荷さま１

ほんとだよ！！

稲荷さま2

…それで、この神社はお父さんの力によって7月7日の8時30分にしか現れなくなりました。

稲荷さま2

ここの笹は本当に天の川に届きますので、願いが本当に叶うって言われています。

稲荷さま１

1分しか出てこないから、お参りとか前より減ってるんだけどね！

稲荷さま１

お父さんの力で、一応形は保ててるから大丈夫なの！

青

そーなんだ…

稲荷さま１

…ぉ、

青

、？どうし…ぁ、

桃

んん…、？

稲荷さま2

お目覚めでしょうか…？

桃

…ここは…

青

神殿のなかだよ。

青

稲荷さま達が入れてくれたの。

桃

ｯｯ！ﾋﾞｸｯｻｻｯ

青

ぅお、

稲荷さま１

あはっ！やっぱ怖いかー！笑

稲荷さま2

当たり前ですよ…。

青

…桃くん、この人たちはね、？

桃

…？

青

…わかった？

稲荷さま１

丁寧な説明ありがとーね！

桃

…じゃあ、さ…

稲荷さま2

？

桃

……俺たちは、何をすればいい？

稲荷さま１

…と、いうと？

桃

…君たちがいなくなるのはやだし、俺たちが帰れないのもやだ。

桃

…友達の家に泊まってるって誤魔化しも、ずっと続くわけじゃない。

桃

何をすれば…君達も救われて、俺たちも帰れる？

青

桃くん…

稲荷さま１

…じゃあさ、外の大きなあの笹に願い事を書いて吊るしてよ。

稲荷さま１

それだけで、俺たちは救われるし、君達も帰れる。

稲荷さま１

よく、俺らに見つからずに吊るすって聞くけど、あれは真っ赤なウソなんだよ。

稲荷さま１

むしろ、見つかった方が叶うんだと思うよ！

稲荷さま１

俺らが管理してるからさ！

青

…笹に、願い事…

桃

…それで、俺らも君らもハッピーエンド、？

稲荷さま１

…うん！

稲荷さま１

…はい、

桃

…わかった、書くよ。

青

桃くん…優しいね、

桃

うるせぇ…俺がやりたいだけだし、

青

…そお？

桃

ほら、書くぞ！

青

はーい、笑

稲荷さま１

………

稲荷さま2

…良かったの、？

稲荷さま１

…なんで？

稲荷さま2

だって、お願い事は…

稲荷さま１

…一生に一回しかできない、って言いたいの？

稲荷さま2

…そりゃそうだよ、

稲荷さま2

あの人達なら、僕らのことを助けてくれるかもしれなかったのに…

稲荷さま2

それに、この神社ももうすぐ終わりだよ、？

稲荷さま2

人間のお参りが増えるように書いてほしいって言えば…

稲荷さま2

…彼らとも、また会えるかも知れないのに…

稲荷さま１

…会わない方がいいことも、言わない方がいいこともあるんだよ。

稲荷さま１

彼らの願い事を俺らが無理やり押し付けて決めたら、それこそよくない。

稲荷さま１

彼らのことを優先に考えるの。

稲荷さま１

俺達稲荷さまは、ずっと生きていけるためにも人間に優しくなきゃ。ね？

稲荷さま2

…まるくなったね、君も…

稲荷さま１

…あんたに言われたくありませーん。

青

…笹が光ってる…

桃

本当に叶うかな、？

青

…さぁ？まぁ、やらないって選択肢ないから。

桃

俺も、笑

たった２つの短冊しかない、飾りも１つもない普通の笹なのに。

なんとなく、普通とは違った気品があった。

青

これでいいはず、

桃

１個しか願い事書かなかったけど、いいかな。

青

まぁ、短冊１つに１個の願い事だからねー。

桃

…あの二人、助かるかな。

青

…わかんない。

青

だけど、助かるといいね！

桃

…ん、！

すると、笹は白銀の光を放って上から消えていった。

そのとき、空には、

大きな天の川が神社を覆っているように見えたのは、きっと僕だけじゃないはず。

綺麗だなぁ…

桃

……かえろ、？

青

…そだね、長居は良くないね。

僕らは、笹と神社に背を向けて歩き帰った。

中に居るのか、稲荷さまたちの姿はない。

だけど…僕たちはもう、振り向くことはないだろう。

なぜだかわからないけど…わからない方がいいこともあるよね。

もう戻ってこれない気がするから、

潔く帰ってやろうと思った。

稲荷さま１

…ん、…？

稲荷さま１

ここは…天の川、？

稲荷さま2

ん、う…

稲荷さま2

…天の川、だね…。

稲荷さま１

…ぁ、！

稲荷さま１

おにーさん達が書いた短冊がある！

稲荷さま2

っ、！

稲荷さま2

ほんとっ!?

稲荷さま１

えーと、なになに…

稲荷さま2

……ｯｯ、笑

稲荷さま１

ふははっww

稲荷さま１

全く…あのおにーさんは馬鹿だなぁーw

稲荷さま2

本当にね、笑

稲荷さま１

ほんとにこんなので良かったのかな。一生に一回しかできない願い事だよ？

稲荷さま2

でも、おにーさんが決めたことだから、ね？

稲荷さま2

僕は、嬉しいよ！

稲荷さま１

…そだね！

稲荷さま１

それに、久々の天の川の上だし！

稲荷さま１

彦星さまと織姫さまは、ラブラブしてるかな～？w

稲荷さま2

煽り散らかしていきましょ！笑

稲荷さま１

うん！笑

稲荷さま2人が、幸せに過ごせますように！　　　桃

稲荷さま達が、天の川でもこっちの神社でも、ずっと幸せでありますよーに！　　　青