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カナタ君受けを布教したい。 保育園児をいやらしい目で見るなと言う意見が来たら枕を濡らします。
<注意喚起です> イラストは自分で描いたものを使用しております。 また、決して文才がある方ではございません。 キャラ崩壊などもある可能性がございます。 それでもいいよという方のみ続きをご覧ください。
ここはあじさい保育園。 麗らかな春の陽気を喜び、妖精たちは舞い踊る。 園児たちの楽しそうな声が弾けては陽の光を浴びてキラキラと輝いている。
「ヒーロー戦隊参上!!」 「もっとゴージャスに!!アバンギャルドに!!」 「おねぇたま!こっちで遊ぶのです!!」
楽園は今宵も平和そのものである。 しかし、その平和を壊そうと企む者がいた。 クスクス。と、ほくそ笑んでもの陰でほくそ笑む。
カナタ
ヒナタと呼ばれるぬいぐるみに話しかけるその少年はカナタであった。 カナタは皆の輪には入らず少し離れたところで今日のターゲットを選択する。
カナタ
そう言って悪戯に口角を上げるカナタの視線の先にいるのは
ゾーヤ
カナタと同様、みんなと少し離れたところで人間観察に勤しむ少年であった。この子の名前はゾーヤ。保育園児ながらに達観した思考の持ち主で、人間観察が趣味なのである。 そんな彼は現在進行形で魔の手が迫っていることになど気づいていない。
カナタ
一歩、二歩と。ハンターのように足音を盗んでゾーヤの背後へと近寄る。
カナタ
声を出そうとしたその時であった。
ゾーヤ
カナタ
突然ゾーヤに言われ、カナタは尻餅をつく。
ゾーヤ
ゾーヤはカナタに手を差し伸べる。相手は自分を悪戯に驚かそうとした人間である。にも関わらず、ゾーヤは手を差し伸べようというのだ。
カナタ
カナタはプライドだけは大層ご立派なようで、ゾーヤに差し伸べられた手を振り払って自力で立ち上がり、そそくさと逃げてしまった。
カナタ
次の日
カナタ
ゾーヤ
ゾーヤ
ユウ先生
カナタ
ユウ先生が座った時、轟音が鳴り響いた。
ゾーヤ
ユウ先生
ゾーヤ
カナタ
ユウ先生
ユウ先生
カナタ
また次の日
カナタ
ゾーヤ
ゾーヤ
ゾーヤ
カナタ
カナタの好物はピザである。 気になってしまい、扉に仕掛けた黒板消しのことなんてすっかり忘れて扉を開けてしまった。
カナタ
カナタの頭に黒板消しが真っ逆さま。あえなくカナタは粉まみれになってしまった。
ゾーヤ
カナタ
カナタは顔を真っ赤にして粉まみれのまま逃げてしまった。
この次の日も、次の日もまたまた次の日も。何度も何度もゾーヤに悪戯を仕掛けるが、返り討ちに遭ってしまった。
ゾーヤ
ゾーヤ
ゾーヤの企みなど露知らず、カナタは今日も今日とてゾーヤに悪戯を仕掛けようとしていた。
カナタ
カナタはまた、ゾーヤの背後に忍び寄る。
カナタ
カナタ
声を上げたその時だった。 パリン。と。 ガラスのような何かが割れる音がした。
カナタ
ゾーヤ
ゾーヤは驚きのあまり、ネックレスを落としてしまったのだ。
ゾーヤ
カナタ
ゾーヤ
ゾーヤはカナタに背を向けて俯く。
カナタ
カナタはゾーヤの正面に立ち、顔を覗き込む。
カナタ
カナタ
カナタ
チュッ
カナタ
ゾーヤとカナタの小さな唇が重なり合って、卑猥なリップ音が保育園の片隅で咲いた。
カナタ
カナタ
ゾーヤ
カナタ
ゾーヤ
そう言って笑い、ゾーヤはネックレスをカナタに散らつかせる。
カナタ
ゾーヤ
カナタ
ゾーヤ
カナタ
ゾーヤ
カナタ
ゾーヤはカナタの耳元で囁く。そして、北風のように去っていった。
カナタ
呆然と立ち尽くし、いつまでも後ろ姿を眺めていた。