短編集

待ち合わせの10分前

集合場所に行くと浴衣を着たあの人が目に映る

私は少し小走りで彼の方へと向かう

彼は少し顔を手で隠しながら言った

私達は電車に乗るため駅のホームへと入った

駅のホームには私達と同様、花火大会を見に行く人が 多くいた

私はそう言うと彼の手を取り、繋いだ

満員電車に揺られながらもやっと着いた

彼は優しい顔でそう言って歩き始めた

やっぱりかなり有名な花火大会だからか

とにかく人が多い

迷子になりそう

でもそんな時も彼は何も言わずに

手を繋いでくれた

色々屋台で買った後、花火大会のすぐ側にある公園に 行った

私たちと同じようなカップルが 多く座っていた

私はそう言ってレジャーシートをひいて座った

しばらくすると花火の始まる時間になり アナウンスが聞こえ、無事上がり始めた。

私は彼の方を向くと彼もなぜかこちらを見ていた

ただでさえ狭くて距離が近いのに向かい合ったら

キスしそうな距離だった

次の瞬間

ドーンと音を立てる花火と同時に口に何かが当たった

キス…された？

私にとって初めてのキスで自分でも 顔が赤くなっているのがわかる

うるさい、と言う前に彼はもう一度私の口にキスをした

こんな彼を私は今まで見たことがない

付き合って1度もしてくれる気配がなかったから したくないのかなって思っていた

嬉しくて私も彼にやり返した

私だってできるし、と言わんばかりの顔をしていると 彼は少し驚いたような表情で

恥ずかしいけどなんか幸せで

これは私の甘い夏の思い出

超絶お久しぶりです💧‬ 久々に作ったのであんまり面白くないけど 読んでくれてありがとうございました🙏🏻💖