テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
美智子
健二
健二
健二
健二
美智子
美智子
そう言って、依頼者の美智子はキツイ香水の香りを振りまきながら話した。
健二
美智子の顔はその濃い化粧を通して見ても、お世辞にも良いとは言えなかった。
健二
健二は部屋の隅に目立つ様に置いてあるカメラを指差した。
美智子
健二
健二
健二
健二
健二
美智子
健二
健二
健二は煌びやかに装飾の施された調度品や家具を横目でちらりと見た。
美智子
美智子
美智子
美智子
美智子
健二
美智子
美智子
健二
美智子
美智子の手には小さな人型の紙が乗っていた
健二
美智子
美智子
美智子
健二
健二
美智子
こうして俺は依頼者美智子の彼氏 勇人 の家に向かった。
健二
健二
健二
健二
インターホンを鳴らしても、出る様子がないのでノックしたが
健二
健二
留守かと思い、何の気なしにドアノブを回した。
健二
ドアはキィーッと不気味な音を立て、ゆっくりと開いた。
健二
健二
嫌な可能性ばかり頭に浮かぶ。
健二
健二
ゆっくりと足を踏み入れる。
健二
かすかだが、埃に混じって嫌な臭いがした。
どうやら、入ってすぐの居間には気配はしない。
健二
健二
少しの恐怖を紛らわすため、独り言を吐いた
健二
風呂に通じる引き戸を勢いよく開けた。
健二
健二
そこには、変わり果てた勇人の姿があった
健二
風呂場の死体に背を向け、110を押す。
しかし健二は気づけなかった。
背後でゆっくりと立ち上がる、死体だった筈 の勇人に。
肩を掴まれ、勇人の爪が肌に食い込む
少しくらりと視界が揺れると、首筋を噛まれた。
健二
健二の頸動脈が波打つ。
その時だった。
健二の鞄からあの人型の紙が飛び出し、勇人…もとい化け物に体当たりをかました。
健二
健二はどさりと倒れこみ化け物の方を見た
健二
顔色は真っ青で目は血のように赤い
指は異常な方向に曲がり、鼻の穴からは血が滴っていた。
歯は鋭く尖り、唇を貫いていた。そしてその口からは健二の血が、だらしなく垂れていた
勇人?
健二
化け物の手が健二に触れそうになった途端、
先程の紙がボオッと燃え上がり、勇人のような化け物を燃やした。
勇人?
恐ろしい雄叫びを上げ、化け物は跡形もなく消えた。
健二
健二
健二
健二
数日後
美智子
健二
実際にそうなのだ。
空き巣事件は消えた勇人がやったとされているが、
肝心の勇人は見つかっていない。
お陰で、捜査は進んでいないようだ。
俺はあの事を、誰にも話さないと決めた。
言ったところで誰も信じず、変人扱いされるのがオチだろう。
健二
美智子
健二
最初は魅力を感じなかった美智子だが、案外いいのかもしれない。
彼女には不思議な魅力がある。
そう思った健二の視線は、美智子の首筋に注がれていた。
ドクン
健二の首筋が期待しているように一回、波打った。
コメント
1件
"吸血鬼"………私の心の中ではこれが浮かびましたね。