???
声のした方を見るが、辺りが暗くてよく見えない。 分かるのは身長が男性の平均より少しだけ高いぐらい。
しかしその声には聞き覚えしか無かった。 なぜならついさっき聞いた声なのだから。
りと
しかし言われた相手側は少し首を傾げている。もしかして人違いかも。謝ろうとしていたところに相手の返答があった。
きんとき
○○(貴方)
きんとき
彼は少しほっとしたのだろうか。影からでも力が少し抜けたのが分かる。
りと
りと
りとが怒っているような。しかし奥底に心配があるように強く彼に言いつけると、彼は困ったように
きんとき
りと
○○(貴方)
きんとき
彼は笑ってそう答えた。おそらく笑って誤魔化すつもりだろう。
しかしその考えは丸見えだ。私は彼の職業を問いただすことにした。単純に彼の情報が気になるからだ。
○○(貴方)
私は軽い感じで彼に問うと、私の予想とは反して彼は少し悩んでから
きんとき
きんとき
と答えた。急に気でも変わったのか。
きんとき
と彼が答えようとした瞬間だった。
突然ステージのライトがついたのであった。
りと
もしかしてティアスタ続行かも。そう思ったがその希望はすぐに打ち砕かれることになる。
きんとき
りと
ステージ上にいるのは紛れもない。 放送で伝えられた大型モンスターだった。
しかもモンスターは明らかにこちらを狙っている。まるで「何か」を狙っているように。
きんとき
きんときさんが前に立っていたりとを押しのけて前へと出てそういった。
○○(貴方)
りと
この人はバカなのだろうか。 立ち向かって死ぬくらいなら逃げた方が何千倍もいいのに。
そう話す間にもモンスターはドスン、ドスンとこちらに近寄ってきている。
きんとき
そういうと彼は背中に背負っていた斧をバッと取り出し、自身の前に構えると ニヤリとした表情で
きんとき
そういった後、彼はこちらにフッと笑みを向け、魔物のいる方へと走り始めた。
本当になんなんだこの人は。どれだけこちらを心配させるんだ。
りと
突然、りとが突拍子もないことを言い始めた。
…しかし、私も彼が心配なのは変わらない。 本当は危険なのは分かりきっているが…
○○(貴方)
私たちは彼の背中を追うように走り始めた。