『 欠 落 す る こ と の な い 青 春 を ___ 。』

屋上へ行くと 男2人が話し合っていた 。

学級員として同じクラスの人にはなるべく 校則を守って欲しい 。

全世界的に有名な御影コーポレーションの 御曹司 。

御影玲王 。

中々話しかけるのは怖かったが 注意という気持ちには逆らえず 説教じみたことを言ってしまった 。

沈黙が続く中 私の帰りが遅いと心配したみりんちゃんが 様子を見にきた 。

凪くんに降りる命令をすると みりんちゃんが何かを思い出したように 「あ」と声を出した 。

　3人が笑い合う中 凪くんは「よっこいしょ」と言って 塔の上を降りた 。

改めて見てみると 意外と背が高いようだ 。

意外に思っていると 御影くんに声をかけられた 。

確かに平凡な名前だ 。

名前の通り平凡な暮らしをしてきたのだから 。

___ いや、どうだろうか 。

それはまたわからない話だ 。

1人会話に入っていなかった みりんちゃんが声を荒げてそう言い放つ 。

私の時とはまるで違う 。

みりんちゃんはすごく明るい 。 人間性に優れている 。

誰とでもコミュニケーションを取れて、 誰とでも仲良くなれる 。

ふと思った 。

我ながらバカな考えだと思った 。

キンコンカンコーン

確かに初めて笑ったかもしれない 。

小さい頃ははしゃぐように笑っていた私は いつのまにか堅苦しく笑わなくなった 。

いつも何かに緊張して張り詰めた空気感が 私の心を渦巻いていた 。

その感情を維持したいと 心の中で微かに願ったのは 何かの勘違いだろうか ___ 。