赤
桃
へ
へ
へ
ドアが開く音がした、 こんな時間にインターホンも連絡もなく入ってくるのは、 約束があるときくらいだか、今日は特にない
つまり、同棲している彼氏が帰って来たのだろう
彼氏ことさとみくんはイケメンで高身長、性格もストイックで人のことをよく見れるハイスペックな人だ
そんな人が俺を好きと言って、付き合えているこれ以上ないくらい幸せだろう
ただ最近は忙しいのか、 遅い時間に帰ってくることが多く、顔も合われられていなかった 時計の短い針は12を指している
赤
桃
赤
桃
赤
桃
赤
桃
あ、言わなきゃよかったとっさに出たのは 後悔で 面倒くさそうな顔をしているさとみくん
その目を向けられると、声が喉に突っかかって上手く出せない
俺の頭が赤信号を出し、冷や汗が首筋から背中をなぞっていく
桃
赤
さとみくんから香る甘い香りがおれの鼻をくすぐった
俺を不安にさせたくないと言って スマホのパスワードをかけていないのをかけるようにしたのも ただの偶然が重なっただけかもしれないが
そんな何気ない小さなことが俺の不安を掻き立てた
不安、焦り、嫉妬、憎悪、失望、憂鬱、苦悩、煩い、痛心、気苦労、胸騒ぎ、物思い
知ってる、知っている、さとみくんがそんなことするわけないのも
赤
桃
赤
桃
ねぇ、なんですぐ答えてくれないの?
なんで間があったの?
好きとは言ってくれないの?
目をつぶってベッドの上でうずくまって眠りについた
足を引きずりながら自室まで戻ってベッドにダイブした
重いと思われたくない、 嫌われたくない、我慢しなきゃ、
さとみくんと俺の関係を続けていくためだもん
赤
例え、浮気していたとしても、していないとしても優しくしてくれる
さとみくんと一緒にいたかった
桃
桃
桃
赤
桃
もしかしたら、今までのさとみくんのように優しくしてくれるかなって
淡い期待を抱いていたから、ショックは大きかった
涙が出そうで見られないように下を向いた
それでも、涙は溢れて重力に従って床に落ちた
一粒落ちた途端、視界はぼやけて何粒も下に落ちた
赤
桃
赤
勢いよく起き上がると、そこは自分の部屋のベッドの上だった
こんなことさとみくんはしない、わかっているはずなのに…
最近はこんな夢ばかり見る
自分の姿を確認するために洗面所にいくと、 青白い顔の自分が鏡に写っていた
気分は最悪、いつも通りだ
気持ちを切り替えるために、 顔を洗って、びっしりと書いた汗も気持ち悪いから着替えないと
こんなことだったら、寝ない方がいい
俺ってめんどくさいかな?嫌われてるのかな? やっぱり女の子じゃないからかな?
可愛げないし、いつもツンツンしてるし、メンヘラだしそりゃ面倒くさいよね
さとみくんはなんで俺と付き合ったんだろ、
いっそ振ってくれればいいのに…
気づいてるのに見て見ぬ振りするのも結構苦しいのに
あぁ、でもまだ一緒にいたいな 死にたい
…………ためだ、悪いことばかり考えてしまう
どこかに出かけよう
ずっと部屋にこもっていたらさとみくんのこと嫌でも考えてしまう
部屋着から外へ行くための簡単なものに着替えて、スマホとお金、鍵だけ持って家を出た
嫌なこと、忘れたいことを振り払うように歩き出した外は、少し肌寒かった
あ、そう言えば新しいイヤホン欲しいな…
駅前の電化製品屋さんにでも行ってこようかな
電化製品屋さんに入って、 イヤホンを買ったけどさとみくんにおすすめされたイヤホンがあったから さとみくんのこと忘れられなかったな…
赤
とっさに声に出た言葉は俺を更に混乱させた
赤
赤
見覚えのある人物、それはころちゃんと動画を取ると言って今朝に出かけたはずの見間違えるハズのないさとみくんだった
知らない、あんなさとみくん
急いで家に帰って、ベッドに身を預けた シーツにくるまると自然と涙が出てきて泣いた
赤
なぜだか涙と笑いが込み上げてきては、面白おかしくなった
まだ、
まだ、夢の中でも俺のことを視界に写してくれるさとみくんのほうがいい、そのほうがスキだ
きっと、俺はさとみくんに嫌われようが愛を差し出せる
でも、さとみくんに嫌われるのは嫌きっと今みたいなことを考えてるって気づいたらめんどくさいって嫌われる
…夢の中で会えないかな、そんな淡い期待を胸に眠りについた
桃
桃
桃
桃
桃
寝起きのような甘い声で呼んでくれた、俺を優しい顔で、暖かい目で見てくれた
赤
辺りを見回してみるがそんな姿はどこにもない
赤
幸せな夢なのに、今の状況と比べて胸が苦しくなった
それから俺は、必死でさとみくんを避けた
会話は、必要最低限しかしない
まだ付き合っていたい
でも俺のことを好きじゃないさとみくんに会いたくない
でも、さとみくんも流石に避けてるの気づかれてるのかな……
俺の事心配してくれてたり…
赤
でもいつもと変わんなくない?
元々家に帰っても会わない、会話も元々必要だけで雑談なんてしていない、
赤
さとちゃん、さとちゃんに合いたい 俺のこと好きでいてくれるさとちゃんに…!
赤
現実のさとみくんは、もう俺のことを見てくれていない
赤
赤
目をゆっくり閉じると、今まで我慢していたものが溢れるように
涙が重力に従って落ちていった
赤
俺にはさとみくんに対する気持ちがあることを知っていながら他の人とあって付き合っているさとみくん、
さとみくんには気持ちがないことを知っていながら、付き合ってる俺と
でも、まぁ、 そんなずるい俺をさとみくんは見てくれるだろうか、?
否、もう二度と見てくれない
……かもしれない
赤
赤
瞼が重くなってきて、目を閉じる
赤
赤
そんなこと無理だと知っている
赤
コメント
1件
あの、リクエストいいですか?? 赤総受けで内容は主様が神なので主様に任せます。一つお願いで最初から付き合ってる設定でお願いします🙇🙇🙇