不幸の魔法少女

魔法少女

それは女の子なら誰しも一度は憧れるもの

キラキラした響きで、

可愛い女の子たちが揃っているイメージ

「私も、魔法少女になれるかな…」

そう夢みていた

黒い髪に黒が主体となった服

黒い文房具に黒いお弁当箱

私が憧れた魔法少女とやらは、

ピンクや水色、黄色や緑などとても鮮やかで可愛い色だった

性格も暗いし、

私なんかが魔法少女になれるわけがない

写真ホルダーには昔から憧れた魔法少女のアニメの子達がたくさんある

ｷﾗｰﾝ

ゆっくり目を開けた

目の前にいたのは、

フリフリしたスカートに、背中には羽が生えている

ピンクのツインテールを揺らしながら、キラキラと輝くステッキを手に持っている

キラキラしていて私の目にはとても眩しい

これは、もしかして…

もう一人の女の子

水色の髪に、大きなスカート

そして大きな水色の帽子、少し透けているようだ

そして水色のキラキラしたコンパクトを怪物とやらに向けている

ｷﾗｰﾝ

そしてあっという間に目の前にいた怪物はいなくなっていた

ｷﾗｰﾝ

夢だと思った

だって目の前にずっと憧れていた魔法少女がいて、

よく見るような怪物がいて、

全然、信じられなかった

でも、これは夢ではないってことを、これからの生活で知らされていくのである…