テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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無限時計

第4話 - 御伽噺と神器

2024年01月22日

#ファンタジー

#時計

クロノス

コロン

(目の前には、幼い頃によく見た御伽噺の勇者達が居る……)

フェイ

まぁ、まずは神器も一応手に入れたし王国への帰還か。

ジェラード

よっしゃ。明日にはまた道を戻って帰るか！

コロン

聞きたい話があるんだけど…今は何年だ？

フェイ

今？今は、11年になるかな？

コロン

(……ちょうど千年前か。俺がいた時は1011年…1000年前の御伽噺がなぜ目の前に……いや、答えはあの時計か。)

カレン

なんでそんなの聞くのよ。なにかあるの？

コロン

よく聞いて欲しい。

コロン

俺は1000年後に来た未来人というやつだ。

ミラ

……はぁ？

コロン

あ〜…つまり……

フェイ

この千年時計の力で千年後の世界の君が来た…ってことだね？

コロン

そういうことになる。

コロン

無論、そんな話を信じれるわけないのは分かるんだけど…

ジェラード

いや、信じれるだろ。
【神器】ってなんでもありな物だからな。

コロン

あ、そう……

カレン

…アンタの世界には何があるの？

コロン

えーと…単なる魔法だけ？

カレン

何それ、退化してるじゃない……

コロン

【神器】は最悪の物だと言われて破壊されたからね。

カレン

はぁ！？神器のこと何も分かってないじゃない！

コロン

何も…？

フェイ

この話はもうやめよう。長くなるなら帰り道歩きながらの方が雑談として持っていけるからね

フェイ

テントの準備と夜間の見張りの準備を始めよう。

ジェラード

だな。

コロン

(千年も前の世界…どんな世界かと思ったが、まぁ普段の景色より少し変わった程度だから呆気がないな。)

コロン

リィフィア…シトラ……母さん…今頃どうしているんだ…？

コロン

というより……ここに来た俺はあっちじゃどうなってるんだ？

時は1000年を戻り、コロンのいた世界へ…

カルラ

シトラ！コロンは見つけた！？

シトラ

見つかんないよ！どこにも居ないの！

リィフィア

(………あの時…崖に落ちて水の音もしないで消えた……どこへ行ったの……コロン！)

コロンの姿が消え、行方不明という形になっていたが、彼女たちは彼が千年前の時代に行っているなど到底思えない話だった…

翌朝

コロン

王国っていうのは…ヴィクトリア王国のことで間違いないか？

フェイ

あぁ。あっているよ。

フェイ

ヴィクトリア王国、国王は分かるかい？

コロン

メイオール･バット･ヴィクトリア国王

ミラ

ホントに千年後の時代の人なのね……

コロン

(随分と昔に読んだ御伽噺だからか…記憶が曖昧だ……この後の展開などはどうだったか…)

フェイ

さてと、神器についての話だけども…

コロン

あぁ。そうだ。

フェイ

神器というのは名のある通りで、神の力が篭もる器である。

フェイ

僕らはそれを神器と呼び、神器を使い魔物達と戦っている。

ジェラード

俺はこのナイフだぜ。

ミラ

私はこの手袋。

フェイ

僕は剣

コロン

……カレンは？

カレン

私は、この魂に定着したわ。

カレンの胸元から赤く光り輝いていた。

コロン

どんな神器だ…？

コロン

……あ、確か…
【八岐大蛇】…だったけ？

カレン

げっ……正解よ…

コロン

ナイフは【ロキ】
剣は【アーサー】
手袋は【イクス】
って名前だったはず……

フェイ

全部正解だ。

フェイ

ちなみに、この千年時計も神器だよ。

コロン

それは誰の神器なんだ？

フェイ

ん、これは王国に持ち帰って誰が適正なのかを決めるんだ。

コロン

王国で決めるのか…

ミラ

千年時計のやつが決まれば新たなチームになるね〜。

カレン

はぁ…雑魚なやつが選ばれなければいいけどね。

コロン

あ、適性が決まればもう、すぐ仲間になるんだな。

ジェラード

ま、そりゃあな。神器はそう簡単に扱えるものじゃない。

フェイ

神器についてはここまでだ。次は、君の時代の話を聞こうか？

カレン

そーよ！神器が壊されてるって何よ！

コロン

俺もよくはわからない。生まれる前にはもう壊されてたからな。

コロン

でも、歴史本を漁って読んでいた時、神器についての本があった。

コロン

その本に、神器は危なく災害をもたらす危険な物だと言い伝えられていたんだ。

コロン

神器は、危ういものと見なして、破壊をした。魔法だけでの世界を作った。と、ざっと話せばこんなものだ。

ミラ

でも、神器を使わなきゃ魔王は倒せないわ。

ジェラード

魔物すら危うくなるぞ？

コロン

だからか。魔法を魔法で強化するとか意味不明なのに強くさせられる方法があるのは…

カレン

どういうこと？…というか何それ？

コロン

俺の時代の魔法は神器が無い分魔法で補うしかないと先代のもの達は考えたんだろうな。

コロン

炎魔法に風魔法を当てると青い炎となる現象や、炎魔法に大量の水魔法を使うと水蒸気爆発を起こす魔法なんてものが出来るんだ。

フェイ

……僕らの未来の後続は末恐ろしいことを考えつくね。

ジェラード

ま、全くだ…

カレン

なるほどね…確かに、それなら勝てるかもしれない。

カレン

ならアンタは？それが出来るの？

コロン

『今は』出来ない。

コロン

俺は生活に困らないだけの魔力しかない。
代わりに剣は使えるし、付与魔法も覚えた。戦闘はこれでも出来る方だと思っている。

カレン

……じゃあいいわ。

フェイ

お、こんな話をしていればもう王国だ。やはり雑談が1番の暇を潰せるものだな。

ジェラード

だな〜。あ、帰ったら飯食いに行こーぜ！

フェイ

国王への神器の貢献と挨拶を済ませたらね？

コロン

(どんな国王なのだろうか……)

__________

フィアナ

………千年時計が廻った…
彼が……私の……

彼らを見ていた彼女は…コロンを見つめ呟いた……

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フィアナ出てきた…… え…彼が私の…？？続きが楽しみ！

クロノス

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