兄弟シリーズ

兄の責任

死ネタ系です 紫くんがBADENDになります 苦手な方はバックしてください！

ごく普通の日を過ごすつもりだった

誰も想定していなかった

服を買ってもらったり

お揃いのアクセサリーを買ったり

クレープを買ってもらったりした

そんな楽しい時間を奪ったのは

アイツだった

暴言を吐きながら歩く不審な人

その不審な人から お兄ちゃんが守ってくれた

そしてもう一度不審な人を見る

その瞬間目が合ってしまった

紫にぃは俺と桃にぃを後ろに下がらせ 盾となり言葉から守ってくれた

と思ったんだ

ギラリと光る男の手には

鋭くとがったナイフが 握られていた。

あれは幻覚じゃない

夢でもない

悪夢でもない

現実の、俺の目の前で

お兄ちゃんが刺された

にぃちゃんを刺したアイツは すぐ近くにいた警備員によって 確保された

叫ばず、呻きもしないにぃちゃんが 静かに倒れて涙を流している

俺はその瞬間強い圧に飲まれた

アイツを見ていなければ

今日、出かけていなければ

と、、

紫にぃが喋る中 桃にぃは無言で紫にぃの傷口を ハンカチで押さえ止血しようとする

その後救急車が来て運ばれたが 車の中で死亡が確認された。

その日から俺は変わった。 学校にも行かず、ご飯も食べない 何もしない。

ただ、、変わらない人がいた

でも俺にはわかる

震えた手で俺の頭を撫で 涙声で喋っているのを

きっといちばん辛いのは桃にぃ

俺を恨んでよ

俺が紫にぃを殺したのと 同じだから。

咄嗟に出た言葉がそれだった はっきり真っ直ぐに発言した

罪を償うのは俺だ。

桃にぃが家族を亡くしたのは 今回が初ではない

俺が小さい頃 紫くんと俺でお留守番していた 桃にぃがお父さんとお母さんと お出かけをしたいと言った日だった

桃にぃを守るために お父さんとお母さんは交通事故で 亡くなってしまった 実際に車に轢かれたのはお父さん その後桃にぃに殺させたのがお母さん

お母さんは桃にぃに包丁を持たせ 自殺した

俺は小さかったからわからない。

これも全部にぃちゃん達が教えてくれた

初めて桃にぃが俺の前で泣いた

俺を離さないように強く抱きしめ 震えながら泣いていた

にぃちゃん

俺は一つだけにぃちゃんに 内緒にした事がある。

俺には霊感がある。

しょうもない内緒話って 思ってるでしょ

俺には見えるんだよ。

水を汲みに行く橙の隣で

微笑んでるにぃちゃんの姿が。

END 失敗😣