西棟――4階。階段を上りきった一同の目に、 すぐ横の扉に掛けられた銀色のプレートが映る
刻まれている文字は【個人研究室】
如月 幸斗
幸斗が呟くと同時に、何のためらいもなく扉に手をかける
ガチャ——カチッ
小さな電子音と共に、無機質な赤いランプが点灯する
ドアはびくともしなかった
如月 幸斗
幸斗がドアの横をじろじろ見ていると、 銀色の小さなパネルが目に入った
その上に 「AUTHORIZED PERSONNEL ONLY(許可された者のみ)」 の無慈悲な文字列
藍川真流
如月 漣夜
如月 幸斗
如月 漣夜
如月 漣夜
如月 幸斗
幸斗がぼそっと言ったその瞬間、 廊下の先から軽やかな足音が響いてきた
如月 幸斗
幸斗は即座に階段の影に隠れる。他三人もつられて物陰へ
如月 幸斗
如月 不稲
不稲の声がかすかに震えているが、幸斗の耳には届いていない
が——階段の一段目に足を掛けた瞬間
ズルッ!!
如月 幸斗
足を滑らせた幸斗は豪快に階段を転げ落ち、 運悪くちょうど上がってきた青年と、タイミング良くぶつかる
ガシャアアンッ
二人の体は見事に階段をゴロゴロと転がり、 最終的に幸斗が青年の上にドサッと落ちた状態で静止した
?
青年の眉間にしわが寄る
如月 幸斗
?
青年は髪を手でかきあげながら、淡々と立ち上がる
花宮一桜
如月 幸斗
幸斗が素早く目配せをすると、不稲が小声で耳打ちしてきた
如月 不稲
幸斗は珍しく「しゃーねぇな」と折れる。漣夜が前に出る
如月 漣夜
如月 漣夜
花宮一桜
即答だった
如月 不稲
如月 漣夜
漣夜が説得モードに入りかけたその瞬間——
バシッ!
幸斗が勢いよく掌底を一桜の首筋に打ち込んだ
花宮一桜
そのまま彼は力を抜いて崩れ落ちる
如月 不稲
如月 不稲
不稲の悲鳴が廊下に響く
如月 幸斗
如月 幸斗
幸斗は一桜の手首をひょいっと持ち上げ、 指紋認証パネルに押し付ける
ピッ
ランプが赤から緑に変わり、電子音と共にロックが解除された
如月 幸斗
藍川真流
藍川真流
真流が慌てて一桜の頬をぺちぺち叩くと
花宮一桜
とぼそりと寝言のように呟いた。
藍川真流
如月 幸斗
如月 幸斗
幸斗は鼻歌交じりで研究室の扉を押し開けた
コメント
6件
ちっっっっ……来ねぇなぁ……ニュースはよ見ろや……(???)
呑気に二度寝してたらいつの間にか更新されてました… 夢にまで見た続きだ…(※ガチ) いおぉぉぉぉぉ!! やっぱあんただったんか!! 天才研究員?って学院の職員だったんですね。個人研究室の話が出てきた時点でもしやとは思いましたが…。 今のところ、出てきて気絶しただけなので敵対するかどうかが物凄く微妙ですが、キレてそのまま戦闘〜みたいにならないことを祈ります🙏🏻
誰か....勢いのある書き方教えてください....