カフェ・レガーレへようこそ

自分が何をすべきなのか分からない

未来の自分なんか想像できなかった

樹里が委員会で昼食を食べる相手がいなかった

だからラッキーだった

ここからかなり離れた大学だ

それに偏差値もかなり高い

あのメンバーで居続ける

それは無理だって分かっていた

でもどこかで永遠を信じていた

そう言って笑う彼は

今までで1番綺麗な笑顔だった

寂しい

その言葉を言う前に顎をそっと指で上げられた

真剣な目は熱を帯びている

離れようとした手を掴まれる

その言葉を残して先輩は屋上から出ていった

言えない

進路、告白色々ありましたなんて

か細い声が出る

喉を潤すようにオレンジジュースを飲んだ

まさか告白された相手に別の人に告白されましたなんて言えない

だからそこは伝えずに相談する

その言葉に思い切りむせる

珍しく声を上げた店長は店員さんに注意をされていた

帰宅後、ベッドにダイブして考える

色んな人が私に好意を向けてくれる

それに戸惑い、どうしたらいいか分からない

私の矢印は少し、「彼」に向いている