僕と瀬良に気づいた日野出さんが話しかけてきた。
軽く会釈をして僕達も食事を取って座った。
日野出 結
君たちも食事かい?
春凪 瀬良
ええそうです
夕影 琥珀
皆さんもですか?
日野出 結
あぁ、僕はそうだよ。
恐らく彼らもではないか?
夏雨 切梛
あんた達誰?
参加者だってことは分かってるわよ。
それを答えるのは愚の骨頂だからね?
千賀 棚谷
すまんな。
コイツなんか常にこんな感じなんだよ。
夏雨 切梛
た、棚谷は黙っててよ
千賀 棚谷
お前一旦落ち着け…
あぁ、紹介が遅れたな。
俺は千賀 棚谷。
高校三年生。
で、コイツが夏雨 切梛。
同じく3年生。
夕影 琥珀
ありがとうございます。
気にしてないんで大丈夫ですよ。
春凪 瀬良
こんな現状でパニックになる人が居ても可笑しくはないですもんね。
夏雨 切梛
あんた達は暗殺者?
夕影 琥珀
はい?
春凪 瀬良
え?
夏雨 切梛
きっと誰かを殺す為に相談でもしてたんでしょ?!
日野出 結
ちょっと待ちたまえ。
いきなりそうやって疑いに入るのは良くないと思わないかい?
千賀 棚谷
切梛だからお前は落ち着けって言ってるだろ?
夕影と春凪で合ってるよな
春凪 瀬良
ええそうです。
夕影 琥珀
合ってますよ。
千賀 棚谷
お前らは恐らく今回の暗殺者じゃないな。
日野出 結
君にはその確信があるのか?
千賀 棚谷
殺す目をしてない。
夏雨 切梛
それって根拠にならなくない?
千賀 棚谷
疑いに入るのは良くないっていうのも一理あると思うぞ?
春凪 瀬良
確かに僕達はそんな話していませんよ
夕影 琥珀
参加者のみんなでこの建物内を見て回らないかって話をしていただけですよ。
夏雨 切梛
そうやって油断させて殺すつもりだ!
千賀 棚谷
いや、それは流石にないだろ。
確かにこの建物の事を知っておくのもいいかもしれないな。
殺しが起こらない為にも。
日野出 結
それは確かにそうだな。
賛成しよう。
夕影 琥珀
では、他の参加者の人達が集まったらそうしませんか?
千賀 棚谷
あぁ、いいだろう。
夏雨 切梛
…こ、殺しが起こらない為よね?
殺したりしないよね?
夕影 琥珀
殺しませんよ?
それに僕達は誰も死んで欲しくないので。
春凪 瀬良
もしかしたら出口があるかも知れないですしね?
夏雨 切梛
出口があったら帰れる?!
千賀 棚谷
もしだけどな。
暫くして残りの月夜 水稀と紗雪 狭(サユキ キョウ)と秋風 樹玖代(アキカゼ キクヨ)が食堂に来た。
暗殺ゲームが始まらない事を祈っているがそんな簡単に事が巡るとは到底思えない。