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だんだん野球に犯されてく智将の表現に鳥肌立ちました…(>_<)🐓🐓 続きのんびり待ってます💗💗
なあ、圭
どうして俺が、俺なんかが
野球を始めたか。お前、わかるか?
それはな―
昔から俺の弟は、すごいやつだった
智将って呼ばれるからには そりゃすごいやつなんだけど
いろんな重荷を背負いながらも それに応えるアイツはすごいやつだろ?
自然と羨ましいと思ったことはない
そりゃ、比べられるのは少し嫌だけど
子供の頃はそれが自慢で
「あれが俺の弟だ! 俺の弟、スゲェだろ!」
なんて…子供らしいことを言っていた
俺?俺は野球はしないはずだった
ババアにも言われたけど その頃はやりたいとも思わなかった
俺はぐーたらしてるほうが よっぽど楽しかったから
悩んだことはある
アイツの瞳がキラキラしてみえる
そんなにアイツにとって野球は 希望とも言えるものなんだって…
そんなものがあるのはなんか… カッコいいなって思ってた
それでもその考え方はやめた
俺はやりたいことをしてるんだから 後悔だけはしないと決めた
それは俺だけじゃなくて 弟も一緒だった
俺たち双子の約束でもあって 支えでもあった
それがある日
圭(弟)
圭(兄)
話を聞くと 野球を一緒にやってる連中に
「お前とやってても 楽しくないから、やめちゃえよ」
と、言われたらしい
圭(兄)
圭(弟)
圭(兄)
圭(兄)
圭(弟)
圭(兄)
圭(弟)
圭(兄)
圭(兄)
圭(兄)
圭(兄)
圭(弟)
「ねぇ、兄ちゃん」
「それでも向けられる 敵意には、どうすればいいの?」
その気持を、わかってやれなかった
俺はそこで失敗を犯した
そのせいで、アイツは壊れていったんだ
ぜんぶ、おまえのせいだ
中学生になる頃には アイツは全く変わってしまった
昔の面影もなくなって
野球も、楽しそうではなかった
光が、消えたんだ
圭(兄)
圭(兄)
圭(弟)
圭(弟)
圭(弟)
圭(兄)
壁を感じる― そういえばいいのだろうか
どこか、住む世界が 違うと思われている気がした
圭(兄)
圭(兄)
圭(弟)
圭(兄)
圭(兄)
アイツが長く元気のない日が続いて
俺がババアに無理を言って アイスを買わせたときがあった
さすがに二個はムリで
一個のアイスをふたりで食べた
圭(兄)
圭(兄)
圭(弟)
圭(弟)
俺も、あの頃ほど美味しかった アイスはないと思う
そう、すごく美味しかった
半分でも、満足できた
それはアイツも…同じだったと思う
圭(弟)
圭(弟)
圭(弟)
圭(弟)
そんなに?
そう思った
野球って、そんなに辛い?
大物選手でも、そんなにやってる?
毎日食べるわけじゃないだろ
それなのに そんなにしなきゃなんねェの?
圭(弟)
圭(兄)
圭(兄)
圭(兄)
その頃は変な、クソ不味い ジュースみたいなのを飲んで
今思えば、味覚が なくなってたのかもしれない
前はババアの料理にも
食べた瞬間に表情に出るくらい 美味しそうに食べてたのに
つか、本当に半分このこと… 忘れたのかよ
あれは…いつだっただろうか
弟が、帰ってきて 俺が出迎えてやった
圭(兄)
圭(兄)
その時の顔は、言い表すことができない
泣きそうでもあったし
清々した…みたいな顔でもあった
何もかもを諦めたような顔でもあって
―後悔している顔だった…
圭(兄)
圭(弟)
圭(兄)
圭(弟)
圭(弟)
どこでカッとなかったかは わからないけど
なぜか無性に腹が立った
圭(兄)
圭(兄)
圭(兄)
圭(兄)
圭(弟)
圭(弟)
圭(弟)
圭(兄)
圭(兄)
圭(兄)
圭(兄)
圭(弟)
そんときは久しぶりの喧嘩で
あれ…どうやって仲直りしたんだっけ
なあ、圭
お前、この時のことも忘れたのか?
今でもあんなこと、言うのか?
おまえになにがわかんだよ
文字数多くてすみません
どうも、セカイです
これは前編・後編
初の試みで参ります
今後ともよろしくお願いします
不出来ですけどね
セカイ