配信切り忘れ──

僕は今24時間リレー生放送中だ。

💬お疲れ様でした！

💬楽しかったです！

椅子から降りて少し離れた所にある ベッドに移動する

よく泊まりに来る桃くんは次の枠で配信で 僕の家に来ることは無いし

合鍵使って入ってくることもないだろうし

2時間もあれば

そう思い、視線をベッドの上にある玩具に向ける

放送の準備をしている時 視線に入ったのは愛方の枠

あいつまだ枠取ってんのか

なんて思いながら 声出しをする

💬桃くん！

💬 わこさとです！

💬 わこさと ~ ！

見るとどんどん流れていくコメント

でも段々と💬の流れが変わっていく

💬 青くん枠閉じてない、、

💬 ミュート青くん忘れてるかも！！

普通なら配信に別の人の名前を出すのはダメな決まりだが

今回ばかりは仕方がない

何回かかけたけど出ない電話

体調でも崩したのかと少し不安になる

💬 青くん若干声聞こえるんだよね ~

💬 何してるんだろ ~

なんてコメントが言うものだから

💬 行ってらっしゃい！

💬 は ~ い！

ガサゴソと音を鳴らしている

何をしているのかはイマイチ掴めないけど

《ｯぁ…/

💬の流れがどんどん早くなる

💬 は ~ い

💬 やっぱりよくない奴だよね笑笑

💬 頑張って！！

優しいコメントに包まれながら 家を後にする

玩具を入れて どんどんと奥に進めていく

こっそりと買っていた大人な玩具

使うなら今しかない

びっくりして奥に入れてしまい それで軽くいってしまった

そう言って君はパソコンの近くに行き 配信を切って画面を閉じる

チャンスってことに目が行き過ぎて 配信切り忘れてた、？

そういう僕を無視して君は振動の強さを どんどんいじっていく

はっとして辺りを見ると編集部屋の小さなベッドから 寝室の大きなベッドに横たわっていた

そう言って君は部屋から出ていく

いや無理させたの桃くんなんですけど

なんて思ったことは今回は黙っておく

「配信切り忘れ──」

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