君の分まで

今日、幼馴染が亡くなった

飛び降り自殺 即死だったらしい

火葬場で焼ける 君を見ていても

私の目が潤むことは 無かった

火葬が終わって 骨を拾う

バラバラになった 骨もあったけど

君を見捨てるみたいで 適当に拾うことは出来なかった

一本一本、丁寧に ありがとう、と呟きながら

ごめんね、と 懺悔しながら

切なげな声と共に 電話が切れた

あの時、何で 何もしなかったんだろう

電話を切った後 君はすぐに飛んだのかな

激しい後悔が 私を包む

君が聞いた最期の声が 私だったら嬉しいけど

それと同時に 悔しい。

どうして救えなかったの…？

ねぇ、聞こえるかな

あともう一言だけ 伝えるね

私、ずっとずっと──

滲む視界

濡れる頬

君の分まで

生きるからね。