柊
ッはぁ......

楓
......

不死身であるならば、計画に利用することも出来る
だろう
柊
ッはぁ...はぁ......ッ

魔術を使用した状態である程度時間を稼ぐことが
出来れば
柊
ッ...

楓
...

柊
クソ.....ッ

楓
...もう無駄だ

楓
そんな状態で正確な攻撃をするなんて不可能

楓
さっさとあきらm...

楓
ガクン

楓
...!?

柊
...ニヤ

何が.....起こったんだ............
楓
な...にを......ッ

柊
ハハッ...やっと効いた

柊
僕の魔術、楽しんで頂け
ました?

楓
ッ......!

柊
僕の魔術は毒を操ること

柊
本当は接触して直接打ち
込んだ方が早いんだけど

柊
君が僕の接近を許すわけ
ないと思って

柊
お前に殺されてからずっと考えてたんだ

柊
お前が吸収する体力の中に魔力を混ぜる方法

楓
......

柊
この方法を考えるのに
数ヶ月...

柊
これを習得するのに数年

柊
全部、お前を殺すために

楓
それが...お前の言う準備......だったのか...?

柊
いや、まだある

柊
君の計画...

柊
今まで多くの魔術師を保護してきた

柊
その全員に"魔力を抑制する首輪"をつけていたな?

楓
...あぁ

柊
あれは確かに魔力を抑制
する効果もあるが

柊
"首輪型爆弾"...だよな?

楓
......

柊
君はそれをつけた魔術師を奴隷として世界中に売り

柊
どこかにあるスイッチで
起動させ

柊
周りの人間を殺す

楓
ッ......!

柊
...正解かな

柊
だからもう君の計画は成功しない

柊
諦めろ

楓
...フフフ

楓
ハッハッハ

柊
...!?

楓
そこまで知っていたとは...

楓
流石だな

楓
だが、まだ知らないこともあるみたいだな

柊
何......?

楓
最初に言っただろう

楓
僕の計画は必ず成功すると

柊
...どういうことだ

楓
その様子だと、奴隷共の
首輪を外して来たな?

柊
当たり前だ

楓
お前の首輪も外れている
ようだが...

楓
蓮の首輪は外したのか?

柊
それは...

楓
外せなかっただろ?

柊
ッ...

楓
あの首輪は吸収した魔力の量で爆発力が変わる

楓
蓮はかなり昔からこの国にいたからな

楓
使えると思ってアイツだけ特別な首輪を使用したんだ

楓
あの首輪は他のより爆発力が高い上に

楓
本人の首を切り落とさないと外せない

柊
ッ......!

こんな時のために一応起動用スイッチは持って来て
おいた
楓
これを押せば僕もお前らも終わりだ...!

柊
...本当にいいのか?

柊
お前も死ぬんだぞ

楓
僕の首輪が見えないか?

楓
元々僕も自爆するつもりでいるんだよ!

柊
何...ッ!?

楓
元の計画より少なくなってしまったが

楓
僕は大勢の人間を殺したい

楓
殺さないと気が済まない...ッ

柊
待て、落ち着け

柊
お前の家族はどうしたんだ

楓
全員殺された...ッ!

楓
人間共のせいで......ッ

楓
僕の家族は.......ッ

楓
...お前も同じだろ

柊
...まぁな

楓
人間が憎くないのか?

柊
それ...は......

楓
家族は何も悪いことをしていない

楓
なのに殺された

楓
人間によってな

楓
魔術師と家族であるだけで殺される場合もある

柊
...

楓
お前も命を狙われて

楓
なんとかここまで蓮と
逃げて来た

楓
僕がいなければ今頃兄弟
揃って死んでいたんだぞ

柊
ッ......

楓
殺したくないのか?

楓
こんな身勝手な人間共を

柊
...人間にだって良い奴は
いる

柊
我々国の彼らは僕らが
魔術師と分かったのに

柊
殺しに来なかった

楓
...そんなの仲間だからに
決まっているだろう

楓
もしお前らが我々国と
無関係の他人ならば

楓
...どうなっていたと思う?

柊
.........

楓
分かっただろ?

楓
人間は殺さなければ
ならない

柊
...確かに人間は嫌いだ

柊
でも殺すのは違う

柊
君はどうしてそんなに人間を恨んでいるんだ?

楓
...まず1つは家族が殺されたから

楓
そしてもう1つ...の前に

楓
僕は何歳に見える?

柊
えっ...

柊
10代後半から20代前半...

柊
僕と同い年か年下くらい
だと...

楓
...じゃあ10年程前

楓
お前がZ国に入れたのは
何故?

柊
え......?

楓
魔術師を受け入れる体制を作ったのは僕だ

楓
じゃあ何故お前はZ国に
入れた?

柊
ッ...!

柊
その時には...既に...

楓
僕が総統だったから

柊
じゃあ...君は......ッ

楓
僕はもう150年以上生き
続けている

柊
何...ッ!?

楓
僕の魔術さ

楓
体力を吸収する...

楓
あれはやり続けたら不老
にもなれるんだ

柊
その結果...150年も.....

楓
この150年で...何度僕の家族を失ったか...ッ

楓
何度も何度も僕から奪い
やがって...ッ!

楓
ふざけるな...!!

柊
...そうだったのか

柊
そこの研究員さんはどう?

瑠依
私?

柊
そう、なんで楓に協力を?

瑠依
...別に彼程人間を恨んでたわけじゃないわ

瑠依
たまたま彼の計画を知って楽しそうだったから

瑠依
これが私が彼に協力する
理由よ

柊
...家族は殺されてないの?

瑠依
殺されたわ

瑠依
でも覚えてないから

瑠依
小さい頃に彼に拾われたし

瑠依
彼に...協力したいの

柊
い"ッ...

瑠依
まだ戦ってる途中よ

瑠依
油断なんてしないで

柊
ッ...

楓
......

楓
...良くやった瑠衣

瑠依
貴方が珍しく感情的だったから

瑠依
戦い中だったことを忘れてたわ

楓
...そうか

楓
確かに予定より遅かったな

柊
お前......ッ

瑠依
貴方バカね

瑠依
彼があんなに感情的になるわけないじゃない

瑠依
言ってることは事実だけど

瑠依
全部演技よ

瑠依
さっさと殺せばよかった
のに

柊
ッ...汚ねえぞ

楓
汚い...?

楓
お前が1番知っているはずだ

楓
僕は勝つためなら手段を
選ばない

楓
クズだってこと

柊
ッ.........

楓
...僕は我々国を潰しに行く

楓
まずはあの幹部共からだな

柊
待て...ッ!

楓
お前はそこで仲間が殺される様を眺めとけ

楓
魔術師の恥が
