意味怖3

勉強法

電車のシートがしずんだ感触で

誰かがとなりに座ったことが分かった

目を開けるととなりにいたのは

クラスメートの西田くんだった

彼はこちらをみると

口をパクパクと動かしていた

僕はため息をつくと

イヤホンを耳からはずした

僕は聞き取れず西田くんに

耳を近づけた

クラスメートといっても

西田くんとは特別に仲がいいというわけでもなかった

所属するグループも違うし

用もないのに、

こんなガラガラの車内で

僕のとなりに座ってくるとは 思わなかった

僕は素っ気なくかえした

前回の中間テストでクラストップになったので、

僕の英語の上達ぶりは 周知の事実だった。

僕はまた無意識にため息をついた

西田くんは手を合わせて

と言った。