武士の子

これが最初で最後の戦いになる。

とても長いようで、短い道のりだった。

そう言って二人は指切りをした。

そう言ってみことは涙で濡れた顔で 微笑んだ。

みことは幼なじみで私の許嫁でもある。

そして今日のこの戦は 隣国の大将がみことを狙って 仕掛けてきたものだった。

私は家を出て戦場に向かった。

剣を交える音があちこちで聞こえる。

そして死闘の末、我々の軍が勝利した。

雄叫びが辺りに響き渡った。

その瞬間、胴体を縛っていた縄が解け

勝我原は楓の腰の刀を抜いた。

ブシャッ……

くそっ……くそっ！！！

あんなところで…私は死んだのか？

嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ！！！！

みことを幸せにする… 戻ると約束したのに！！

そんな……っ！！

学校帰り、退屈で川の周りを歩いていると 何やらいかつい人影が見えた。

中学生くらいの…少年。 鎧を着ている。

恐る恐る、少年を覗いてみた。

その瞬間楓は勢い良く起き上がり、 剣を抜き、信宏の首元に近づけた。

そして楓は剣を構えた。

剣を振り下ろそうとした瞬間 楓は意識を失い地面に倒れた。

こいつどうしよう……