初兎side
いむくんがここから出て行った
俺はその背中を見つめるしか出来なかった
弱くて、結局何も出来ない自分に腹が立つ
R.
声を押し殺しながら泣くりうちゃん
S.
その小さな背中をさする
R.
R.
R.
R.
必死に俺に訴えかけてきたりうちゃん
俺もその意見に同感だった
だって、いむくんが理由もなくあんなことするとは思えない
R.
R.
S.
そう、いむくんはあの時
今にも零れそうな涙を堪えながら
ごめんね、って苦しそうに呟いていた
R.
R.
R.
S.
いむくんの首に絞められたうな痕……?
それは俺が知らない情報だった
R.
S.
S.
胸が異様にざわついた
その、違和感を振り払らうために立ち上がる
S.
考えるより、先に言葉に出ていた
R.
俺たちは、夜の静寂を切り裂くように
家を飛び出していった
S.
S.
土砂降りの雨が俺たちを突き刺すように降る
いむくん、どこにいるんやろ…...
R.
りうちゃんも涙目で、いむくんを探している
冬の夜は、空気が澄んでいて
星が一層綺麗に見えるはずなのに
今日は、綺麗なんて思えなかった
あれから、何時間立っただろう
どれだけ探しても、見つからなくて……
結局、俺たちは今日は諦めて帰ることにした
S.
S.
俺たちは家に帰ってきた
部屋に戻る時、あることに気がつく
S.
僕の部屋の前に置かれていたのは
紫色の紙でラッピングされた小さな箱
手に取って、開けてみた
そこには紫色に輝く飾りのついたネックレスがあった
隣にはメッセージカードが添えられている
『 僕の自慢の相方へ 誕生日おめでとう。大好き。 僕の相方で居てくれてありがとう️ 』
それは紛れもなくいむくんの字で…………
S.
S.
S.
S.
後悔しかなかった、そんな俺は
ただただ、縋り付くように
いむくんのくれたネックレスを抱きしめた。
リリン
リリン
リリン
リリン
リリン
𝐧𝐞𝐱𝐭…♡800
コメント
75件
泣いちゃた
めっちゃ泣ける😭 良いお話すぎる
涙が止まらない😭