俺は元々霊感があり、怖いのも平気な男だ。
だが、あんな出来事が起こるなんて…
俺は、いつものようにベッドで寝ていた。
拓海
今日は寝れないな。
拓海
水でも飲むか。
ペト、ペト、ペト、ペト、
拓海
なんだこの足音は。
拓海
久しぶりに、またか…
この足音は人間ではない。もう、分かりきっていることだった。
なぜなら、10年前にも同じ出来事があったからだ。
いつものように寝ていると、ペト、ペト、ペトと、人間ではない何者かの足音が聞こえる。
そして、俺の部屋の前に来ては、ドアをガンガンならすのだ。
何分かそこにいた後、静かに消えていく…
今回も、前回と同じ出来事が起こったのだ。
拓海
ほっとけば消えるだろう。
そう思って俺は、眠りについた
5年後
ペト、ペト、ペト、ペト、
拓海
またか、もうほっとけ…
拓海
ウッ!?重たい…
まるで、俺の上に石が乗ってるように、体が硬く、重くなった。
さすがの俺も、怖くて、目を開けることが出来ない状態だった。
拓海
え?
俺は、目を開けてしまった。
上に乗っていたのは、ダンボール。
拓海
ダンボール?
拓海
ダンボールが何でこんなに重いんだ!?
しばらくすると、ダンボールの中から……髪の長い女が出てきた。
俺に恨みでもあったのだろうか。
女は、口を開けた。
口は大きく、人間一人は入る大きさだった。
拓海
うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!助けてくれぇぇぇぇぇ!!!!
拓海
お願いだから、助けて…
俺は、そのまま気を失った。
あの大きな口で、何人もの人を食べてきたのか…