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先生
誰も話さない静かな教室に先生の声が響く。この一言だけでこんなにも寂しく思ってしまうのはきっとこのクラスに思い入れがあったからだろうか
今日は俺たちの卒業の日。親と共に参列し学科を修了させる日だ。
先生が俺たちがこの高校で過ごした3年間のことを淡々と話していると静かだった教室に鼻をすする音や微かな嗚咽が色んなところから聞こえてくる。自身も嗚咽をするほどではなかったが微かに涙を流してしまった。
校内から出て校庭に集まってクラスのみんなで写真を撮る。それからは誰かと話したり撮りたい人と写真撮ったり、みんな自由に過ごしている
そんな中俺は荷物を持って1人で中庭へ移動し並木道にある1つだけ飛び抜けて大きい桜の木の下の根元にカバンを置いて根元からほんの少し離れ手に持っていた賞状筒をすぐそばに立たせ寝転がる。賞状筒には俺の卒業証書とイツメンの5人と撮った6人での写真が入っている
桜の木はとても大きく太陽が隠れていて日陰になっているおかげで暖かくて気持ちい
ポケカメン
暖かくて少し眠くなってきてしまったので目を覚ますために自身の3年間について振り返ってみる
1年生の頃は少し怖くてあまり楽しいとは思えなかったが2年生になってからは高校生活にも慣れ友達も増えてすごく楽しい日々だった。
でもそんな日々はあっという間に終わりを告げる
ポケカメン
ふと目の前にある桜を見る。桜の花びらが舞っているが満開に咲いていて太陽の光にあたって輝いている桜はとても綺麗でふと思った事を口にした
ポケカメン
気候が穏やかでポカポカしていて心がホッとする
ポケカメン
出会いと別れが辛く新しい環境に移り変わるのが怖い
ポケカメン
外に遊びに行ける行事が増えて楽しく過ごせる
ポケカメン
太陽光が暑くて汗をかいてベタベタになるのが苦手
ポケカメン
短いがたくさんの経験ができるし過ごしやすい
ポケカメン
日が短く太陽が出ていない所を見ると少し億劫になってしまう
ポケカメン
華やかなイベントが多く澄み切った空気が気持ちいい
ポケカメン
寒さや乾燥した空気から体調を崩しやすく体が辛い
なんてめちゃくちゃな理由。
矛盾がすごくて自分でも自分のことがわからなくなってくる
でもそれ以外にも個人的な理由がある
春は愛する彼と出会えた季節 夏は愛する彼と笑い会えた季節 秋は愛する彼と色々な経験ができた季節 冬は愛する彼と沢山の時間を共有できた季節
高校生活は本当に楽しかった。
全ての季節とこの3年間に
ポケカメン
???
???
何故か俺は中庭に来ていた。
きっと何か用があったんだろうが思い出せない。俺は何をしにここに来たんだろうか
少し不思議だったが外部からの校舎を目に焼き付けておこうと思い並木道を歩いていた
すると1つ飛び抜けた桜の木がありあんな木あったっけ、と思いながらその木のそばに寄る
そこにはぽつんと賞状筒が立てておいてあった
???
持ち主を確認するべく少々罪悪感を抱きながらも筒の蓋を開ける
だが、そこに卒業証書は入っていなかった。 卒業生しかもらえないものだし卒業証書は筒をもらってすぐに筒の中に保管するものだから入れ忘れる様なことはないはずだ
なにか入っていないのかと筒を反対にするとあるちいさな写真が中から落ちてきた
その写真はイツメンと撮った"5人"での写真だった
???
???
とりあえずこの写真は預かって空になった賞状筒だけ先生に渡しみんなのところに戻ろう
でも何かが引っかかる
???
そう、"5人"という人数に違和感を覚えた。
他にももう1人いた様な気がする。背が高くて生意気だけどかわいくて、他の4人とは違う感情を抱いている相手。
ただ容姿も声も顔も全てわからない 俺の中にいるこいつは誰なんだろうか
???
???
きっと疲れて頭が回らなくなってしまっているのだろうと思い家に帰って休もうと足を進めた時後ろからありがとう、と聞こえ思わず振り返りあの桜の木を見た。そこには黒髪に紫色の瞳をした背の高い男の人がいた。
すると強風がきて目を瞑ってしまった。風がやみすぐに桜の木を見るがそこにさっきの人はいなかった
???
ダメ元で声をかけてみるがやはり声は聞こえない
さっきの子が誰かも俺の中にいる子が誰かも俺にはわからない。でも、もしさっきの子と彼が同じなんだとしたら
???
って言いたい