TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

イワンコフ

!?ヴァナータは!赤髪のシャンクス!!

シャンクスはウミを抱き上げ、その場を去る。

あれから何日たったのだろう。

私は暗い暗い小さな部屋に閉じ込められたような感覚だった。

ウミ

んん…

目を覚ますと見た事のない部屋のベッドに寝ていた。

ウミ

ここは…?……!!エース!

???

大丈夫か!?

ウミに慌てて声を掛けたのは久しぶりに見る顔だった。

ウミ

…ホンゴウ…?

ホンゴウ

ああ、久しぶりだなウミ。ちょっと待ってろ、お頭呼んでくるから。

そしてすぐにドアの向こうが騒がしくなった。

"ドン!"と思い切りドアが開かれた。

シャンクス

ウミ!

ウミ

シャンクス?…どうして…

ウミはそんなことよりも聞きたい事を思い出す。

ウミ

エース、エースは!?シャンクス!エースは!?

ウミはシャンクスの服に掴みかかった。

だが、誰も口を開こうとはしない。

ウミ

黙ってないでなんとか言えよ!なぁ…なあって!😭

シャンクスは今にも泣き崩れそうなウミを1本しかない腕で強く抱きしめる。

ウミ

…シャンクス…?

シャンクス

すまなかった、辛い思いをさせたな。

ウミ

ゔぅぅぅシャンクス…エースを守れなかった。助けてやれなかった。

シャンクス

(すまねぇ。ウミ、ルフィ、エース…ロジャー船長、あんたの息子を守る事が出来なかった。)

ウミ

私は…弱い…!もう、誰も失いたくねぇ…!

シャンクス

…ウミ、強くなりたいか?
誰も死なせないくらい、守れるくらい強くなりたいか?

ウミ

強く…なりたい。

シャンクス

ならこれからお前には俺の技、力を叩き込む。
強くなったら自分のしたいことをしろ。

ウミ

……海軍に復讐しても?

シャンクス

ああ

ウミ

…ルフィに海賊を辞めさせても?

シャンクス

………ああ…

ウミ

ッ!シャンクス!シャンクスの力私に教えて!私はもう大切な人を失わない、守れるくらい強くなる!だから私に教えて!

シャンクス

俺たちの修行は甘くないぞ?女だからと手加減もしねぇ。それでもいいのか?

ウミ

当たり前だ!強くなれるならなんだってする!悪党にだってなってやる!

シャンクス

フッ。わかった、覚悟しろよ?

シャンクスは優しく微笑む。

ウミ

じゃあ、今からッ

ホンゴウ

ダメだ!まずは完治してからだ。

ウミ

完治?

ホンゴウ

今のお前は動いちゃならねぇ状態だ。
治るまで動くの禁止!歩くのもだ!

ウミ

ちぇ〜

ホンゴウ

返事ッ!

ウミ

わ、わかったよ…

数週間後

ウミ

なぁシャンクス!いつになったら修行つけてくれんだよ!

シャンクス

ちょっと待てウミッ…!🤮

シャンクスが二日酔いで吐く

ウミ

うわぁー!何やってんだよ!

ウミがバタバタとあちこちを走り回る。

ヤソップ

2人とも落ち着けよ。

ベックマン

やめとけ、言っても無駄だ。この2人なんていつもの事だ。

シャンクス

ゔぅ…次の島に着いたらつけてやるから、まぁ待て…ゔぅ。気持ちわりぃ

ベックマン

まずは体力を付けることが優先じゃねぇのか?ウミ、お前は体力畳筋肉もない。まずはそこからだろ。

ウミが不貞腐れる。

シャンクス

そーだ!そーだ!ダァ〜ッハッハッハ!

ウミ

も〜!うるせぇ!!

ルゥ

腹が減ってイライラしてんのか?肉あるぞ?食うか?

ウミ

肉ゥ!食べる食べる!

ホンゴウ

毎度ながらウミは単純だな。

ライム

そりゃそうだろ。兄貴があのルフィなんだからよ。

ホンゴウ

そりゃまぁな。
あ、ウミ、傷は痛くねぇのか?

ウミ

ん?傷?
あ〜、背中のか。今は特に痛くねぇよ?

ホンゴウ

ほんとか?あまり溜め込むなよ?

ウミ

何言ってんだ。私がそんな奴に見えるか?

ライム

見えるから言ってんだろ?

ウミ

なんだとぉ!!!

『あはははは』

夜になり、皆は船室で騒いで居たが、ウミは空気を吸いに甲板へ出る。

ウミ

ふぅ〜…今日は星がねぇな…静かだ。

ウミが1人涙を落とした。

???

1人で何してんだ?

ウミ

!!

ウミは聞き慣れた声に、急いで涙を拭い笑顔で振り向く。

ウミ

シャンクス!どうしたんだ?

その声の主はシャンクスだ。

シャンクス

お前の姿が見えなかったからな。寒くねぇのか?

ウミ

寒かねぇよ。甘えた事はいえねぇし。

シャンクス

甘えてくれてもいいんだぞ?

ウミ

知ってるだろ?私がそんな事できる人間じゃねぇって。

シャンクス

なははッ、そうだったな。

ウミ

なははッ!

シャンクス

あ、そうだウミ。明日立ち寄る島で修行始めるぞ?準備しとけよ?

ウミ

ほんとか!?明日から!?ほんとなんだな!嘘じゃねぇよな!

シャンクス

おう!ほんとだ!ほんと!

ウミ

そっか!そっかぁ〜…やっとかぁ。
ありがとう。

シャンクス

おっおっ?泣くか?泣くか?

シャンクスが揶揄い気味に言う。

ウミ

はぁ!?泣くか!もう知らねぇ!寝る!

ウミが怒り、部屋に向かおうと船室へ歩き出す。

シャンクス

…ウミ、眠れるのか?

その言葉にウミが軽く肩を跳ねさせる。

ウミ

なんでだ?寝れない理由ないだろ?

シャンクス

じゃあどうして毎晩甲板に出ては、海を見てるんだ?それにさっき、

ウミ

知らねぇってば!もう、言うなよ…やめてよ、シャンクス…

ウミは我慢が切れたのか泣き出してしまう。

シャンクス

……

ウミ

泣くなよ馬鹿、泣きたくないのに…こんな自分が…エースも守れなくて弱くて泣き虫な、こんな自分が、どんどん嫌になるッ…

シャンクスが立ち上がったり、ウミの元へ向かい自分の膝に座らす。

シャンクス

…よしよし、辛いな。
でもなウミ、自分を責めすぎるとこの先の未来なんて見えやしねぇぞ?
確かに今のお前は何も知らねぇ、弱っちぃガキだ。
ルフィになんて赤犬になんて適わねぇよ。

シャンクス

でも、だからこそ強くなろうとするんだろ?
今は泣いときゃいいんだ。泣いて泣いて強くなれ。泣いてもいいんだ、乗り越えろ。

ウミ

ゔぅ…シャンクスゥ…私、強くなりたいんだッ…ほんとに強くなりたいんだよッ

ベックマン

だから俺達が居るんじゃねぇか。

ヤソップ

そうだぜ。何、遠慮なんかしてんだよ。

ベック、ヤソップに続きクルー達が出てくる。

『堅苦しいぜ!ウミ!』

『そうだぞ!ウミのくせによぉ!』

シャンクス

ほら見てみろ、周りを。
お前は1人か?

ウミ

…がう…違う…。
皆が居る……ありがとう。

皆がウミの頭をわしゃわしゃと撫で 『当たり前だろ?』というかのように微笑んだ。

ルフィの妹のお話

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

22

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚