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雨の音が大きくなる
何も考えられなくなる
これは恐怖なのか はたまた別のモノなのか
今のわたしには全くわからなかった
そんなわたしを突き動かしたのは
柊
梅宮
君たちだった
紫宮鈴蘭 過去編1
柊
柊
鈴蘭
柊
鈴蘭
柊
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
柊
鈴蘭
柊
その時喧嘩した本当の理由は 登馬の悪口を言われたことだった
だけどそう言ったら登馬は 「気にするな」って言うし
言ってやる気は全くなかった
柊
鈴蘭
柊
鈴蘭
鈴蘭
柊
そんなことを言う登馬の腕を掴んで わたしは帰り道を走った
鈴蘭
お母さん
お母さん
お母さん
鈴蘭
お母さん
鈴蘭
お母さん
お母さんはそう言いながら 手当てをしてくれた
お母さん
鈴蘭
お母さん
お母さん
お母さん
お母さん
お母さん
お母さん
お母さん
鈴蘭
お母さん
鈴蘭
お母さん
お父さん
お父さん
お母さん
鈴蘭
お父さん
お父さん
これからみんなで遊園地に行く
それが楽しみで
車の中ではずっと話をしてた
鈴蘭
お母さん
お父さん
鈴蘭
お母さん
お父さん
お母さん
お母さん
鈴蘭
お父さん
鈴蘭
何に乗るか
何をするか
そんなことを話して 目的地に着くのを楽しみにした
していたのに
交差点を渡ろうとした時 横から車がぶつかってきた
とても衝撃が強くて 体に少し重みがあった
鈴蘭
そう言ってもお母さんは返事しなかった
お母さんだけじゃない
お父さんも何も言わなかった
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
わたしの周りには 液体が広がっていた
それがお母さんのものなのか お父さんのものなのか わからなかった
ただただ絶望だけで
わたしの意識はそこで途切れた
次に目を覚ました時には 病院にいた
周りにはお母さんのお姉ちゃんがいた
そのほかにも何人も親戚がいて
そして2人もいた
叔母さん
叔母さんがそう言ってきた
叔母さん
鈴蘭
その日 家族は崩壊した
その後のことは曖昧になっている
だけど点滴を無理やり引き抜いて 外に出てきたのは覚えてる
忘れてるってことは やってしまったんだろう
罪のない人を初めて 私はこの手で殴った
それはこの手に付いてる血が 物語っている
柊
梅宮
鈴蘭
梅宮
鈴蘭
柊
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
梅宮
腕を掴まれた
けれどそれを振り解く気力もなく ただ見つめた
鈴蘭
梅宮
梅宮
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
柊
柊
鈴蘭
柊
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
柊
柊
柊
柊
柊
柊
柊
その言葉にわたしは心底驚いた
でもすぐに納得する
登馬はこういう人間だ
人のことをよく見ていて 的確な言葉をくれる
鈴蘭
そういうところは わたしに合わない
鈴蘭
柊
鈴蘭
鈴蘭
梅宮
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
そう わたしは君にはなれない
君はいつも誰かを照らす
君はいつも誰かを守る
君はいつもわたしを許す
君はいつも人を気遣う
そんな君たちとわたしじゃ 天と地ほどの差がある
柊
鈴蘭
柊
柊
梅宮
梅宮
梅宮
梅宮
君は笑顔で拳を前に突き出してくる
それに倣って君も突き出す
2人ともわたしを見ていた
鈴蘭
何故だかわからないけれど 涙が溢れて止まらなかった
何も言えず ただひたすらに涙を流した
梅宮
柊
焦った様子で 思わず拳が下がりそうになっていた
その手をわたしは掴む
柊
梅宮
さっきの位置に拳を上げさせる
そこにわたしの拳をぶつけた
鈴蘭
泣いているせいで震える声で 私は君たちにそう言った
鈴蘭
鈴蘭
鈴蘭
柊
柊
梅宮
『わたし』が『私』になった瞬間だった