FaithN

注意事項、誤字脱字、その他諸々

行ってらっしゃい〜

2、知らないままでいる。が選択肢されました

これよりルート2に移行します

リファールは僕を見て、柔らかい笑みを浮かべた

リファールはそう言うと、踵を返して保健室を出ていった

先程までとは打って変わり、部屋中が沈黙に包まれる

すると美月は少しムッとした様な態度をとる

僕は少し俯きがちに答える

美月はそれを見てか、「そう」とだけ言いそれ以上は追求してこなかった

美月は呆れたようにため息をついた

僕は聞かなかったことにして、気になった事を聞いてみた

痛いところを付かれたなぁ

思わず美月をみる

顔は隠れて見えなかったけれど、俯いていて何だか後ろめたい様な、そんな雰囲気があった

再び僕達の間に沈黙が流れる

それは少しだったか…あるいは数時間が経っているように感じた

その時、入口から誰かの声が聞こえ僕達はそちらを見る

そこには…

ラファエルが居た

美月はそう言って部屋を出ていってしまった

それなら、せめてメールで伝えてくれてもいいのに…

僕はラファエルの言っている事に違和感を感じたが、首を振ってかき消す

するとラファエルは目をスっと細め、冷えた目で僕を見た

ラファエルは手を顎に当て、考え込む様な仕草をする

僕がそう呼ぶと、先程までとは打って変わり、柔らかく僕に微笑む

その変わりように背筋に汗がつーっとつたわるような嫌な感じがした

そうして僕達はその場を後にした

残ったのはいつもと何一つ変わらないあの時計の音と静寂さだけだった

僕は気を引き締めようと、深呼吸をする

ラファエルはどこか浮かない顔をしている

そういう顔をさせている原因が自分という事に嫌気がさした

僕のせいで他の人にこんな顔させちゃダメだ

そう言ってどこか気分の良さそうなラファエルに僕はどことなく違和感を持った

根拠なんてない

ただ

僕を見る目が黒く、そして歪んでいるように見えた

そう、感じた…

その日以降、ラファエルからは度々そういった違和感を感じることが増えた

そして、何故かラファエルと居る時間が長くなる程、レイン達といる時間が減ってしまう事も増えた

最近では顔すら合わせていない、と思う

少し寂しいけれど……でも大丈夫

だって僕の傍にはラファエルが居る

だから寂しくなんて…ない、はず？

ほら、またこうやって僕を呼んでくれる

そうやって僕を求めてくれる

だから

マダ、ボクはココﾆｲﾅｷｬィけナイ

ソレが僕にデキル事、ナンダカラ……

END3

歪んでしまった普通の道