赤
ね…、桃くん、っ
赤
ご飯作ったの、
赤
一緒に食べない、?
桃
…いらない
赤
っでも、昨日からなんにも食べてないし、…一口だけでも、っ
桃
いらないって言ってんだよ
桃
しつこい
赤
っ、わかった、
1人でご飯も食べるのも慣れてしまった
2人分並べたテーブルに
1人で座って、静かに食べる
いつからかそれが当たり前になった
赤
…おいしい、なぁ、っ
ほんとは桃ちゃんと食べたい
俺の作ったご飯を2人で食べて
美味しいねって、笑って、
ふたりでいっぱいお喋りしながら
赤
…無理、なのかな、
桃ちゃんは多分、もう俺が好きじゃない
もう、終わりにするべきなんだろう
そんなことは随分前から分かってた
それでも
俺は桃ちゃんが好きだったから
大好きだから
自分から別れを告げるなんて出来ない
相手から告げられる他
諦める方法なんてない
赤
…ねえ桃ちゃん
赤
俺のこと好き?
桃
…ん、すき
赤
…そ、っか
ずるい
もうそんな気持ち微塵もないくせに
もう俺なんか好きでもなんでもないくせに
赤
…嘘つき、っ、
桃
…は?
赤
…桃ちゃんは、嘘つきだよ、っ
赤
ほんとは俺のこと好きじゃないくせに
赤
もう、俺を好きって言わないで
赤
…もう聞きたくない
赤
もういやなの、
赤
…別れてほしい、って、言って、っ?
これが俺の精一杯の言葉だった
桃
…無理
赤
…っえ、?
桃
だって俺お前のことすきだし
桃
お前も俺のこと好きでしょ?
桃
ならそれでいーじゃん、ニコ
赤
っだってだって、
赤
俺のご飯…、食べてくれなくなった、
赤
…絶対…、俺のこと…嫌いだもん
桃
…ばーか
桃
嫌いならとっくに別れてるし
桃
俺は赤が1番好きだよ
桃
愛してる
赤
っ、ばか、
赤
…っ、きらわれたかと思った、っ、ポロポロ
桃
ごめんな?
赤
っ、ご飯、
赤
一緒に食べたい、っ、
桃
…いーよ、
桃
赤のご飯食べたい
赤
っほんと、?
桃
ほんとだよ、
桃
いっぱい作ってくれよ、!
赤
うん、っ!