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今日も恋は定時後に。

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今日も恋は定時後に。

1 - 1.隣の席の大神君。

♥

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2025年04月20日

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1 隣 の 席 の 大 神 君 。

__この会社に入って、丁度3ヶ月が経った。

人間関係も、業務内容も、漸く"慣れてきた"と思えるようになった頃。

それでも僕は、隣に居る彼との距離感をまだ掴めずにいる。

赤_Liu

稲荷 ~ ッ、今日も朝イチで出社してんの ~ …?

赤_Liu

真面目でい ~ こすぎるじゃんッ……笑

そう言ってコーヒー片手に笑うのは、営業部のエース・大神赤。

社内では『大神さん』って呼ばれてるけど、僕は君付けで呼んでる。

水_Hot

早めに来て資料まとめたくてッ…笑

水_Hot

大神君は……昨日も遅かったんでしょ…?

赤_Liu

ん、ま ~ ね…、取引先に付き合わされちゃって……ッ

赤_Liu

水に癒されなかったら俺、死んでたかも…?笑

こんな風に、軽口混じりで絡んでくるのはいつもの事だ。

大神君は誰にでも分け隔てなくフランクで、明るくて、ちょっと抜けてる。

それでも僕には分かる。

あの人が他の誰よりも繊細で、よく人を見てる事を。

そして、僕にだけ……、少し違う顔も見せてくれている事を。

水_Hot

……癒し代、後でちゃんと請求しとくから

赤_Liu

まじかッ、領収書切らなきゃいけないやつ…?笑

水_Hot

い ~ や、僕の口座に直接よろしく ~ ‼︎✨

赤_Liu

ぅわッ……かわいっ……、

そう言って目を細めて笑う。

この人のその顔を見る度、胸の奥がずきんとするのは気の所為なのだろうか。

あたたかくて、何処か痛い。

赤_Liu

稲荷 ~ っ、?

水_Hot

ぁッ…え、何…?

赤_Liu

いゃ…ぼ ~ っとしてたから…

赤_Liu

何かあった……?

水_Hot

ん ~ んッ、‼︎大丈夫…‼︎

赤_Liu

……そっか

僕はきっと……好きなんだ。

大神君の事が。

でも、それを伝えてしまえば、

今みたいに隣で笑い合う時間が壊れてしまうかもしれない。

だから今日は僕も、何気ないフリをして隣に座る。

昼休み、大神君が僕のデスクにひょこっと顔を出してきた。

赤_Liu

ねッ、稲荷、ご飯行こ ~ よ

水_Hot

ぇッ……あ、い ~ の…?

赤_Liu

ん、い ~ のい ~ の

赤_Liu

俺、稲荷の分まで予約してるから

水_Hot

え、予約っ…?

赤_Liu

だって…俺と行くって信じてたしッ…笑

水_Hot

もぉ ~ …笑

笑いながらそう言って、僕のバックを持って立ち上がる大神君。

……毎回、ずるいくらい優しい。

でももしかしたら。

ほんの少し、大神君の中にも『僕』が側にいるかもしれない、なんて。

そんな都合の良い想像をしてしまう。

__僕が大神君を見ているみたいに、

大神君も僕を見てくれていたら。

そんな風に願ってしまうくらいに、もう僕は手遅れなんだと思う。

どうやっても無理なくらい、僕はこの人に、心から惹かれてる。

水_Hot

大神君ッ、‼︎

赤_Liu

ん ~ ?

水_Hot

行こっ…‼︎

赤_Liu

…ッ‼︎

赤_Liu

うんッ、笑

水_Hot

今日の定食何だろ ~ ?

赤_Liu

___とか?

水_Hot

___っ‼︎✨✨

この気持ちを伝えようとはまだ思わない。

ただ、ほんの少しだけ。

彼の隣に居るのは、可能でしょうか。

今回も読んでくれてまじ感謝ですッ…‼︎ こちらの作品は連載予定でして、リクエストを書いている合間に少 ~ しずつ進めていこうかなと…‼︎ 勿論今もリクエスト募集してますし、リクエスト優先なので安心してください…🥹🫶

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