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とある初夏の茹だる夜。 インターホンを鳴らして戸を開けた。 今日はいっとう遅くなってしまった。
佐野秀樹
玄関に入った瞬間、 ここ10年見慣れた光景が 変わったことに気づき、僕は慌てて靴を脱ぎ捨てた。
佐野秀樹
佐野 秀一
佐野秀樹
佐野 秀一
佐野秀樹
佐野秀樹
佐野 秀一
佐野 秀一
佐野秀樹
女物の赤いハイヒール。 毎日綺麗に爪先を並べていたそれが、 僕の家の玄関から消えた。
佐野秀樹
佐野秀樹
遡ること10年前。 僕がまだ4歳の頃、母は突然失踪した。
その日。僕は保育園の送迎バスで自宅に帰ると、家にいるはずの母はおらず、 また母の私物はほとんど消えていた。
幼い僕は慌てて送迎バスを止めて 中にいた保育士さんに伝えると、 聞きつけた父はすぐに母に電話をかけた。
音信不通。母は実家にも帰っておらず、父は警察に捜索願いを出した。 それでも母は見つからなかった。
父と母は良好な関係を築いていたため、 失踪直前に喧嘩はしていない。 また、母の失踪後に巨額な借金が 見つかることもなかった。 そのため、親戚一同は 「他に男ができたのだろう」と解釈をし、 父だけを残して納得した。
佐野秀樹
しかし、母が唯一置いていった 真っ赤なヒールが、その帰りを待つように置かれているのを見ると、 玄関を開けるのに勇気がいった。
佐野秀樹
佐野秀樹
佐野秀樹
佐野秀樹
~翌日~ 2-A
山崎 悠太
佐野秀樹
山崎 悠太
佐野秀樹
山崎 悠太
佐野秀樹
山崎 悠太
佐野秀樹
藤井 玲子
山崎 悠太
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藤井 玲子
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藤井 玲子
佐野秀樹
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佐野秀樹
佐野秀樹
佐野秀樹
佐野秀樹
緩やかな登り坂をいつもより 遅い足取りで歩く。 すると、何かゴロゴロした音が 僕に迫ってきているのを感じた。
佐野秀樹
中森 真子
佐野秀樹
声のした坂の上をパッと見ると、 大量の柚子が転げ落ちてきてきた。
佐野秀樹
中森 真子
坂の上から女性がこちらに走ってきて いる間、僕は右肩に背負ったラケットを持って何個か受け止めた。
中森 真子
女性はアスファルトの上で大きなトートバックを広げ、柚子は吸い込まれるように見事回収されていった。
佐野秀樹
中森 真子
佐野秀樹
中森 真子
中森 真子
佐野秀樹
中森 真子
中森 真子
佐野秀樹
中森 真子
佐野秀樹
女性はそのまま坂を下り、姿を消した。ああ、ストリングの上に積まれた大量の柚子をどう言い訳しようか。
佐野 秀一
佐野秀樹
佐野 秀一
佐野秀樹
やはり今日も、玄関にあの赤は見当たらなかった。
佐野秀樹
佐野秀樹
佐野 秀一
佐野秀樹
佐野秀樹
佐野秀樹
佐野 秀一
佐野秀樹
佐野 秀一
佐野秀樹
佐野秀樹
佐野 秀一
佐野秀樹
佐野 秀一
佐野 秀一
佐野 秀一
佐野秀樹
佐野秀樹
佐野秀樹
佐野 秀一
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佐野 秀一
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7月4日
石塚 エミ
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藤井 玲子
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藤井 玲子
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佐野秀樹
佐野秀樹
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佐野秀樹
7月8日
佐野 秀一
佐野秀樹
佐野 秀一
しばらくして、我が家のインターホンが鳴った。
佐野 秀一
中森 真子
佐野秀樹
中森 真子
佐野 秀一
佐野秀樹
中森 真子
佐野 秀一
中森 真子
初めて見た姿とまるで違う彼女の声色に 僕は若干引き気味だった。
佐野秀樹
中森 真子
佐野秀樹
中森 真子
佐野 秀一
中森 真子
佐野秀樹
佐野 秀一
佐野秀樹
ふっと笑う父の顔が見えた。 今までずっとそんなふうに笑ったことは なかったのに。
佐野 秀一
中森 真子
佐野 秀一
中森 真子
佐野秀樹
佐野秀樹
佐野秀樹
佐野秀樹
佐野 秀一
中森 真子
中森 真子
佐野秀樹
佐野 秀一
中森 真子
佐野秀樹
僕の新しい母親がポロポロ涙を零している間、僕はあの赤いハイヒールのことを思い出していた。
残夜
佐野秀樹
佐野秀樹
佐野秀樹
佐野秀樹
佐野秀樹
佐野秀樹
佐野秀樹
佐野秀樹
佐野秀樹
佐野秀樹
佐野秀樹
佐野秀樹
佐野秀樹
佐野秀樹